東方悠々伝
□Prologue
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キラキラと。何かが、光っている。
ガラス玉のようで、ガラス玉じゃない、何か…
ああ、またこの夢か…
夢だと自覚するのはおかしいかもしれないが、やはりこれは夢だ。
周りはクレヨンか何かで塗り潰されたように真っ白。
そこに、フワフワと十一個の光が、様々な色で浮いている。
それに触れようとしても、やはり光だからだろう。手からすり抜けるようになってしまう。
はぁ、と嘆息。早く、覚めないだろうか…こんな夢は見ていたくない…
――ろ!―しろ!
ああ、誰かが僕を呼んでいる――