企画小説
□愛という名の選択肢!
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※四期十代=二十代。
がっつり性描写があります。
18歳未満の方、苦手な方はご遠慮下さい。
「十代なんか大嫌いだ!!」
「待てヨハン!!俺の何が不満なんだ!?指も舌も○○○もテクニシャンなこの俺の一体何が!?」
「そういうところだ馬鹿ーー!!」
言い縋る十代の横面に一発お見舞いして、ヨハンは駆け出した。
この発言がこの後、どんな事態を生むかも知らずに・・・。
ある、よく晴れた日のこと。
レッド寮の一室――遊城十代の部屋から、どったんばったんという、けたたましい音が響いていた。
が、いつものことなので、外を歩く生徒達は誰一人として気にしなかった。
「はーなーせ―――!!!」
「観念しろよー。」
「いででででで!!!おい、ちゃんとそっち抑えてろ!!!」
「・・・・・・これでもやっている。」
ベッドの上で暴れているのはヨハン・アンデルセンで、これまたいつもと変わらぬ風景である。
そしてその上に覆いかぶさる恋人の遊城十代。
これもいつものこと。
ただ一つ違ったのは、見慣れた鳶色の頭が三つあるということだった。
「往生際悪いなあ。どうせ始まったら大人しくなるくせに。」
そんな不埒なことを平気で口にしながら、十代はヨハンの服を引き千切り始めた。
瞳を涼しげに細めて、妖しく微笑む。
「お前意地悪だなー。もっと優しくしろよ!」
元気よくヨハンの両手を拘束したのも、十代だった。
頭の上にぴょこん、と飛び出た双葉の癖毛が揺れる。
「……すまない。」
ぼそりと呟いて宙を蹴る足を押さえつけているのも、やはり十代。
無表情の中、金色の瞳が気遣わしそうに瞬く。
普段の(鬼畜)十代、双葉の十代、金目の十代と、実に三人の十代の姿がそこにはあった。
「んっ!?」
暴れていると、首筋にちくりと痛みが走った。
何かと思えば、首筋に十代が顔を埋めて噛み付いているではないか。
「いっ…。」
「ご馳走様。」
そう耳元で低く囁かれて、噛み痕をべろりと舐め上げられた。
熱い吐息が舐められた箇所にかかり、こそばゆい。
「あー!ずるいずるい!!!俺もっ!!」
「抜け駆けするな。」
「双葉の十代」と「金目の十代」が非難の声を上げると、ヨハンに覆いかぶさっていた「普段の十代」を押し退けた。