斉藤君と幸人さん
□第一話
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高校の時いじめられてから人と接するのが怖くなった。
別にそれはそれで死んだりする訳じゃないし元々一人で何かするのは好きだったから苦でもない。
そんなこんなで親の脛かじりながら、もとい、脛かじりだった時期は4年前に終わった。
両親が死んだ。
身心的過剰ストレス。
自分が人と接することを断ち切った8年前から両親の中に積もりに積もって、そしてそれは崩れた。
遺産はそのまま、親族に渡ることなく来た。
生きて行くには十分な額だった。
そうやって自分は誰の手も借りず、姿すら現さず今に至る。
一軒家に一人はさすがに無駄だと思う。
かといって売って他の所に行こうとも思わない。
ようは面倒なだけだ。