斉藤君と幸人さん

□番外編
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「ん…は、はぁ、はぁ…」


斉藤大紀 23歳 独身 男

勿論当然一番盛んな時期でもあって。


「幸人さぁん…」

『自分でシて、イくところを見せて…?』

「や、そんなこと、あぁん!!」


幸人の手が彼自/身の根/本を強く握り締める。

溜まった精/液は行く手を阻まれ、彼もまた、苦しげに幸人を見る。


『じゃああげませんよ?』

「っ!!…ちゃんと見てて下さいよ…?」


視線が彼自身を余すところなく舐めるように這い回る。

ベッドの上で大きく足を開くと幸人の手のひらが外され、それと同時に手のひらで軽く握る。

溢れ出す先走りに幸人の口角が上がった、のを確認した。


『自分に見られて興奮したの?』

「幸人さん…ずるい…」

『ほら、手が止まってる』


幸人は自分の指を自身の先端に触れさせぐりぐりと刺激してきた。


「っあ、指、欲しい、よ…!!ゆ、とさ、下さい…んやぁ…!!ナカで、イきたい…!!」


声は次第に高く甘く、幸人を煽るように響く。


『しょうがないですね…。でもあげません。ほら、あなたならこれで満足でしょう?』


目の前にはピンクの太めのバイブ。


「で、でも、慣らしてない…」

『じゃあ、慣らしてあげます。ほら、足開いて…』


幸人の言葉通り、膝を立て足を開く。

視線に感じ、思わず秘部をひくつかせてしまう。


『期待してる?ひくひくしてる…』

「い、わないで…下さい…」

『見てるのは自分だけです。だから、恥ずかしがらないで声、出してくださいね』


バイブの先端が秘部に触れると反射的に息を詰まらせてしまう。

幸人の指が、バイブの先端が交互に撫で付けられどうしようもない気持ちになる。


『じゃあ…まず一本…』


ゆっくり内部を抉るように侵入してくる指の感触にブルリと体を震わせると、幸人は嬉しそうに笑う。


「んん…あ、や、そんな…ゆっくり、しないで下さい…」

『熱いですね…。それにとろとろだ…』

「意地悪だっ…!!」

『すみません。じゃあ、お詫びに、もう一本…』


指が侵入して間もないのに、幸人はまた指を侵入させた。

内部の指がゆっくりと、しかしバラバラに動いていく。

その度に足は震え、自身は先走りを垂らす。

息も上がってきた。

内部はズクンズクンと心臓の鼓動のように締め付ける。


「も…だめ…!!」

『ゆるゆるですね…じゃあ、挿れますよ…』


バイブをゆっくり進める。

先端が、棹の部分が、内部を押し広げていく感覚は、求めていた快感だった。

バイブは振動を開始し、内壁を震わす。


「あ、あぁ…!!気持ちいい…!!」

『挿れたばかりなのに、もうぐずぐずですよ?』

「だ、て…!!ひ、ぁ、だめっ…!!」

『イきたいですか…?』


強く内部を擦り上げながら幸人は攻め立ててくる。

どうしようもない快感に声が止まらない。


「うんっ…!!も、ダメ…!!イっちゃ…!!!」


足を広げより深くにバイブを感じるともうとてもじゃない程に身悶えてしまう。


『イくならイきなさい。ほら、受け止めてあげるから』

「う、ん!!!は、は、あぁーっ!!!」


白濁は勢いよく自身から放たれ、幸人の手を―正確に言えば彼の手―を汚した。

達した後は妙に意識が鮮明で、手のひらを思わず凝視してしまう。


「…はぁ〜…」


自分でも呆れてしまうほどの妄想癖。

しかも立場も逆転してしまうほど激しい妄想。

体を貫いているバイブをゆっくり抜き取ると、再び幸人の香りが強くするシーツに埋もれる。


「…幸人さん…」

「あ…あの…」


聞き覚えのある声。

勢いよく起き上がると部屋の前には幸人が立っていた。

顔は真っ赤、息は荒い。

それでもその場から動けないみたいで立ち尽くしていた。

―胸の内の加虐心を擽る顔だ。


「ああ、幸人さん。見られてしまいましたか。…どうです、一度僕と楽しんでみませんか…?」

「えええええ遠慮しま、す!!!!」


慌てて転びそうになりながらも幸人は部屋を後にする。

どうも頬が緩んで仕方がない。

頭を撫で回して困らせたい。

幸人にとってそれは赤面だけでは収まらないことだと言うことを知っている。

知っているからこそしてやりたい。

頭の中を自分だけで埋め尽くしたい。

…自分はどうやら独占欲がすごいらしい。


「…はは、」


後から幸人さんに謝ろう。

そして大好きだと伝えよう。

きっと彼は困って真っ赤な顔で怒るだろう。

それが自分を喜ばせるとも知らずに。





彼は、桐山幸人は、生涯僕が好きでいると、誓います…

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