斉藤君と幸人さん

□第十五話
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初めてのセックスから早ニヶ月。

あれから二人は一度もシていない。

というのも、大紀の仕事が忙しくなってきたからである。

もともと忙しかったのが更に増し、最近では常に残業、休みもままならない。

当然、会話も減っている。


「幸人さん、それじゃあ、いってきます。…今日は、早く帰るからね…」


まだ夢うつつな彼に、大紀は小さく語りかけた。

生憎小さく身を捩っただけで静かな寝息は変わらなかった。
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