木ノ葉に咲く花

□第六話 上陸
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「ナルト…景気良く毒血を抜くのはいいが…」

 それ以上は出血多量で死ぬぞ、とやけに真顔のカカシが言った。

「ぬおぉっ!ダメ!こんな所で死ねるかってばよ!」「ちょっと手見せてみろ」「アンタって自虐的性格ね…もしかしてマゾ?」

 ナルトにしろサクラにしろ、騒がしい奴らだ。
 今さら大騒ぎするくらいなら初めから自傷行為などしなければいいのに、とサスケは嘆息する。

 ふとタズナと目があったが、気まずそうに視線を反らされてしまった。
 しかしややあって、決意に満ちた顔を上げる。

「…先生さんよ。ちょっと話したい事がある…依頼の内容についてじゃ」

 彼はナルトの手当てをするカカシの傍へ歩み寄り、重い口を開いた。

「あんたの言う通り…このヤマはあんた達の任務外じゃろう…。実はワシ…超恐ろしい男に命を狙われているんじゃ」
「超恐ろしい男…?誰です?」
「あんたらも名前ぐらい聞いたことがあるじゃろう。海運会社の大富豪一一“ガトー”という男じゃ」

 下世話な事にはあまり興味がないのでそれほど気には留めていなかったが、確かどこぞの長者番付に名前が上がっていたはずだ。
 横目でカカシを窺うと、いつもはやる気のなさそうな半開きの目が点になっていた。

「え…!?ガトーって…あのガトーカンパニーの?世界有数の大金持ちと言われる…!?」
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