〜Honey Honey Honey〜



氷だけ残された水色のグラスに窓から夏の明るい光が当たり、テーブルの上に透き通った水色を映し出した。

ソファーに寝そべったルルーシュは、エアコンのお陰で充分涼しい室内にも関わらず、怠そうな様子である。

胸の上に伏せた本も読む気すら起きないらしい。

その隣のソファーに座ったスザクの持っている本もまた、先程から1ページも進んではいない。

何故ならスザクの目は紙面の文字を通り越し、その先のルルーシュを見つめているからである。

…何か出てる。

何かというか、フェロモンが。

スザクは生唾を飲み込んだ。

ルルーシュは確かに常にエロい。

しかし、夏はエロさが倍増しているのではないかとスザクは思えてならない。

惜し気もなく大胆に晒された生足。

元々体力不足の為、すぐに夏バテして、気怠そうにしているのも何とも色っぽい。

その上、今、その手と本を退ければ、夏着の薄い生地が豊かな胸の形を露にする。

…僕の言い付けも可愛い位忠実に守ってくれてることだし。

何だかたまに申し訳なく思ってしまう程だった。

…でも撤回する気は更々無い。

「ルルーシュ」

「んー…」

スザクは呼びながらルルーシュの元に座り込んだ。

ルルーシュの顔がスザクの方を向く。

スザクがにこにこして見つめていると、ルルーシュは手を伸ばした。

「…スザク」

スザクはその手に指を絡ませると、頬に軽く唇を寄せた。

それから耳へ、小さく音を立てながら幾つものキスを落とす。

ルルーシュはくすぐったくなって、首を竦めて笑った。

「なぁに?」

「ルルーシュ…、遊ばない?」

「何するの?」

それには答えずに、スザクはいきなりルルーシュを抱き上げると、リビングを後にした。

「ね…やだ、暑い」

廊下に出た途端、熱気に包まれ、ルルーシュはスザクの腕の中で身体を揺らした。

「大丈夫、すぐ涼しくなるよ」

「…?」





スザクはルルーシュを脱衣所で降ろすと、その服に手を掛けようとする。

「…お風呂入るの?」

「あっ、最初は脱がない方がいいか」

「え…?」

何を思いたったのか、スザクは服を着たままのルルーシュを空のバスタブに入れた。

水遊びでもするつもりなのか。

ルルーシュは先程からスザクの思考が読めないまま、しかしされるがままになっている。

「きゃぁ…っ!?」

と、いきなり首筋に冷たいものがかかり、ルルーシュは悲鳴をあげた。

「なに…?」

水かと思いきや、そうではないらしい。

ぬるぬるしていて、甘い果実の様な香りを放ち、濡れたところはだんだんとひんやりしてくる。

スザクに訊ねるような視線を送ると、スザクはピンク色のボトルをルルーシュに見せた。

「あ……、ロー…ション?」

「そう。やっぱり夏って言ったらローションプレイだよねっ!」

嬉々としたスザクの笑顔は無駄にキラキラしている。

言っている事の趣旨はよく分からないが、スザクが楽しそうなのだけは伝わってくる。

「ということで…」

スザクの目が光ったかと思いきや、スザクはボトルを押して、中身をルルーシュに向けて跳ばす。

「やっ…、スザク、服が汚れちゃう…」

「僕が洗うから」

「そういう問題じゃ…」

…ていうかローションプレイってこんなのだっけ…?

しかもローションなんかいつの間に買ったんだろう…。

そうルルーシュがぐるぐるしている間もスザクはローションをかけ続けるので、胸の辺りはだんだんじっとりしてくる。

…服が張り付いて変な感じ…。

「やぁ…っ!?」

いきなりきた刺激に、思わずルルーシュは胸を手で覆った。

スザクがローションで胸の先端を狙ったらしかった。

しかも、よく見れば服が濡れているせいで、下着を着けていない尖った先端もしっかり透けて見える。

ルルーシュは顔が急に熱くなるのを感じた。

スザクを見れば、ほくほくしている。

「…ルルーシュ、それ可愛いから」

ルルーシュは、スザクを上目遣いで睨み、溢しそうになりながら自分の大きな胸を腕で抱きかかえて隠そうとするが、スザクは緩んだ顔でルルーシュの胸にローションを垂らし続ける。

腕と胸の間や隙間に薄ピンクの液体はたっぷり溜まり、ルルーシュが腕を緩めた途端、それは身体中を濡らした。

「ルルーシュ…、すっごいエロい…」

「……っ、…ばかっ」

腕や脚に飛沫が跳び、キャミソールは胸の形をくっきり型取り、顔を赤らめながら困った顔をするルルーシュに、スザクは思わず腕で口元を覆った。

「ルルーシュ」

呼んで、頬にキスしようとすると、ルルーシュは拗ねたように僅かに身体を引いたが、次に唇に触れる時は、受け入れられた。

両手でルルーシュの頬を包み、舌を絡ませる。

「ふぅ…、ん…んん…っ」

ルルーシュは甘い吐息を洩らしながら、バスタブの縁に両手を掛けて一生懸命スザクのキスに応えてくる。

…可愛い…。

「んぅ…すざ…っ、ぁ……」

舌と舌の間で透明な糸を引いて離れると、ルルーシュは感じきった顔に、涙目で荒い息を吐いていた。

スザクはルルーシュの頭を胸に引き寄せ、優しく撫でる。

ルルーシュはスザクにきゅっと抱き付いた。

「…服脱ぐ?」

スザクの胸の辺りで、ルルーシュはコクンと頷いた。

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