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「あ…」

スザクもバスタブに入り、ルルーシュの裸の身体にローションを垂らしていたのだが、ルルーシュは、ボトルから空気しか出なくなったのに気付いて、声を洩らした。

するとスザクはくすっ、と笑う。

「心配しなくても大丈夫だよ」

「え…?」

スザクは一旦バスルームを出ると、直ぐにいくつもボトルを抱え戻ってくる。

「う…うそ…」

ルルーシュは驚きと呆れに固まるしかない。

家にこんなものがこんなにたくさんある事など、全くもって知らなかった。

「やるなら徹底的にしようと思って…」

可愛く言ったって駄目だ。

スザクは、今度はキャップの細い開閉口を開けるだけでなく、キャップ自体を取り払ってしまい、躊躇いも無くルルーシュの身体に流す。

何本も空けてしまい、それは栓をしたバスタブに薄く溜まる程だった。

「ルルーシュ」

やっとボトルから離れたスザクは、ルルーシュに向かって腕を広げた。

ルルーシュはスザクに抱き付こうとする。

「ひやあ…っ!?」

と、ルルーシュはスザクと身体が触れた瞬間裏返った声を上げた。

「や…やだ…なに…!?」

スザクと触れている胸が、滑って何とも言えない刺激をもたらす。

「スザク…っ、ぬるぬるす、る…っ」

初めての感覚に、ルルーシュは困惑して、スザクに訴える。

「うん、気持ちいいだろ?」

「わ…かんな…、変な感じが…」

震えた声でそう言いながら、ルルーシュは目にいっぱい涙を溜め、首に腕を回したまま、スザクに無意識の内に胸を擦り付けて滑らせる。

「ゃ…やぁあ…んん…っすざ…」

「ルルーシュ可愛い…」

スザクは、快感に抗えず身体を揺らすルルーシュの頭を撫でるが、大きく柔らかい胸をぬるぬると滑らされて、あまり余裕は無い。

「ゃぁぁ……」

情けない声を上げるルルーシュの胸の、押し潰されて横にはみ出した分に、やわやわと指を軽く食い込ませる。

狭いバスタブの中で、ルルーシュがスザクの脚の間に座ったまま、少し上半身を離すと、スザクは本格的にルルーシュの胸を揉みしだき始めた。

「は…っ、んん…」

ローションの滑りを使って、マッサージするように手を動かすと、白い胸は指の形通りに波打つ。

濡れて滑らかに光る胸、特に紅く色付いて、艶々と可愛らしく尖っている先端は、一際スザクを煽る。

「ルルーシュ…」

その誘惑を断ち切る事等当然出来ずに、ふわりと口に含んだ。

「ぁ…っ」

そこら中に立ち込める香りと、同じ味が口の中に広がった。

そしてそのまま味わうようにして舌を絡める。


…いつもより甘い。

「ん…っ、んん…ふぁ…スザク…っ」

ルルーシュはスザクの柔らかい髪を掴んで、快感にどうにかなってしまいそうな身体を抑える。

「スザク…」





よくある事だが、ルルーシュもかつて、自分の身体が大嫌いだった。

まず顔を見て、それから胸に移り、そこから離れない男達の視線はもっと嫌いだった。

…皆胸しか見てない。



ずっとコンプレックスだったので、以前ならこんなに胸ばかり触られる事に、我慢等出来なかっただろう。

それ以前に、少しでも触る事等絶対に許さない。

…今では変態みたいなお願いも聞くようになっちゃったし…。

そんな事を考えても、ルルーシュの表情は柔らかい。



スザクも最初に出逢った時、他の男と変わらず、顔を見て、それから視線は下へ動いた。

しかし、それから程なくして、ちゃんとルルーシュの目線まで戻ってきたのだった。



あれ程嫌だった身体も、スザクが喜んでくれるならそれでいいと思えるようになり、触れられる喜びも知った。



…こんなに人を好きになるなんて…。

好きな人になら、こんなに何でも許せてしまうなんて…。

あれだけ嫌だった事を、寧ろ嬉しい、と感じてしまうなんて…。



スザクはちゃんと、中身まで愛してくれていると感じさせてくれる。

…あれ、そうだよね…?


…たまに不安になるのも事実ではある。

「っ…だけじゃ…ない…でしょ…?」

スザクが聞き返すように顔を上げた。

ルルーシュはスザクの瞳をじっと見つめ、それから控え目に口付けた。

「…ルルーシュ…」

滅多に無いルルーシュからのキスに、スザクは破顔した。

「すごく可愛い…」

ルルーシュを力強く抱き締めて、愛しそうに何度もキスを落とす。

「スザクぅ…」

こうされている間にも、ルルーシュの奧からは、好き、という気持ちがどんどん溢れてくる。

何をすれば、きゅんと心臓を締め付ける、この感情を昇華させる事が出来るのだろうか。

ただひたすら、それはとめどもなく溢れてきて、どうすればいいのか分からなくなる。

「…ルルーシュ、上に…」

ルルーシュは、言われてスザクの上に腰を下ろした。

触れ合った脚の間が痺れて、スザクの首にきゅっと抱き付く。

「すごい…ひくひくしてるね…。伝わってくる」

耳元で囁かれてルルーシュは身体を震わせた。

「ん…んん…っあ…っ」

腰が勝手に動いて、反り立ったスザクの裏側に、ぬるりと滑らせただけだった。

「や…っゃあああんんっ…!」

「え…ルルーシュ…?」

一際高い声を放ったルルーシュは、スザクの肩に顔を埋めて、荒い息を吐いている。

「もしかして…今のでイった…?」

恐らく間違いない。

触れて合っているルルーシュのとろとろと柔らかい部分は、未だにぴくんと何度も痙攣している。

「…可愛い」

スザクはルルーシュを再び強く抱き締めた。

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