ドラゴンと龍

□第一章
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「あ〜旨かった!」

俺は言うと、ソファに寝っ転がった。

「ちょっとお姉ちゃん!皿洗い手伝ってよ!」

レセラは言いながら振り向いた。

「いーじゃん!明日は俺がするからさ!」

「明日って…明日は夜遅くまでバイトじゃん…。」

レセラはぶつくさ言いながら洗いものに再び専念した。

ピーンポーン...

そんなときに玄関のチャイムが鳴った。

「お姉ちゃん出てー!」

「はいはい…」

俺は言いながらドアを開けた。

「どちらさまで…「レアニーヴァ・レセラはここにいるか。」…なんですか。あんたら。」

俺は怪訝な顔をしながら言った。

相手は大男が2人。片方は緑の髪の毛、もう片方は赤の髪の毛という、おかしな色だった。

「レアニーヴァ・レセラはここにいるのかと聞いているんだ。答えろ。」

「人の事知りてぇならテメェらから答えろよ。」

俺は凄味を効かせた声で言った。

「…無理矢理でも連れていく。」

緑の髪をした男はそう言い放つと俺に殴りかかってきた。

「ぅおっと!」

俺は言いながら相手の攻撃をよけた。

「お姉ちゃん!?どうしたの!?」

レセラが叫びながら廊下の先に現れた。

「レセラ!隠れてろ!こいつらレセラをさらうつもりだ!」

俺は叫びながら緑の男の攻撃をまたよけた。

「俺はこいつを。お前は主の娘を頼む。」

赤い髪の男は言うと俺をすり抜けて廊下へと行こうとした。

俺は赤の男の腹に蹴りを入れて一時的に行動を防いだ。

「こいつ…」

赤い髪をした男はそう呟き、俺を蹴った。

状況から言って、俺は大男2人の攻撃を1人で防いでる。

小さい頃から中国の拳法が得意だった俺はそれを武器になんとか相手の攻撃を防いでいるた。

「いたっ!」

不意に緑の髪をした男が叫んだ。

俺はなんだと振り返るとレセラが金属バットを振りかざし、男たちにたたきつけていた。

「お姉ちゃんから離れろ!この!この!」

そういながらがむしゃらに金属バットを振り下ろす。

しかもそれが時たま俺にもヒットするもんだからたまったもんじゃない。

「ちょっ…レセラ!眼ぇ開けて振り下ろせ!」

俺も男たちもレセラの剣幕に押され、されるがままになってしまって…


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