□さよなら ウサギ
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※♀アカギ×♀カイジ←店長










当カジノのルーレットでボロ負けし、借金まで抱え込む羽目になったどうしようもない女の客がいる―フロアに出ている従業員から連絡を受け、まさかと思い様子を見に行ってみれば。

「ああ…やっぱり貴女ですか…」

「うげぇ、一条!?」

案の定、其処にいたのは伊藤カイジだった。
人の顔を見るなり「うげぇ」とは何だ、「うげぇ」とは。まったく失礼な。

「ど、どうして一条が此処に…お前は、裏カジノの店長だろうがっ…!」

「新店舗で新装開店しましたから。当カジノの地下一階が、カイジくんの言う所謂『裏』ってものになってます。其処に沼パチンコも置いてありますよ」

「…あの、一条がいるってことは、この店って…」

「帝愛の系列ですけど」

「…!」

キッパリ告げてやると、カイジはグニャリと顔を歪ませ、ボロボロ涙を流し始めた。
繋がりがあるとは知らなかったといえ、帝愛の系列の店―つまり、『帝愛』に負けたことが悔しかったらしい。


「で、カイジくん。貴女、金が無いんですってね」


そんなカイジに笑顔で畳み掛けてやると。カイジは、身体をビクリと揺らして。潤んだ目で、こちらを恐る恐る見上げてきた。完璧怯えている。
それでも一条から目を逸らそうとしないのは、彼女の最後の意地なのだろうか。


…ぶっちゃけ、涙目でそういうことされると益々いじめたくなっちゃうんですけど。


前々から伊藤カイジのことは、「コイツ生意気な女だなぁ」と思っていた。
その伊藤カイジが、一条のフィールドで負けたのだ。敗者は勝者に従うのが世の理、ならばカイジのことは一条が好きに扱っても良いわけで。

よし、決めた。
コイツいじめよう。


「金が払えないんじゃあ仕方ありませんねぇ…カイジくんには、身体を使って借金返済してもらいますよ!」


嬉々としてそう告げてやると、カイジは青い顔をしてプルプル震えていた。


(うんうん…嫌いじゃないぞ、そのビビリ顔)


怯えるカイジを眺める一条の表情は、満足げであった。
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