管理人の献上箱

□日誌L:可愛い悪戯なら何度でも
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ここは秋島。
先日まで夏島と冬島が交互に位置する航路を通ってきたのだが、その極端な温度差にやられる隊員が続出したため、エドワードは気候のいいこの島にキャンプをはり、しばらく留まる事にした。


「今日はキノコづくしだ!栄養満点!ウイルスも即撃退だぜ!」
賑やかな宴の席にサッチを始め料理人達の元気なかけ声が響く。
この島は“秋の味覚”が豊富で一歩踏み出せば何かにぶち当たる、と言っても過言では無い位で、この状況を一番喜んでいるのは間違いなく白ひげ一家の大食家、エースだ。(ティーチもかなりの大食家なのだが、食べ盛りのボーイには敵わない)

「エース!これ僕が採った巨大タケノコなんだ!食べて食べて♪」
目の前のワニ肉ステーキを頬張るエースの元に満面の笑みでハルタが近付いてきた。体が隠れるくらいの巨大皿を抱えながらの登場に、エースの隣にいたマルコとナミュールが慌てて立ち上がり皿を受け取り、エースの前の肉料理と入れ替える。
その間にエースは口の中の食べ物を急いで飲み込み、ジョッキの酒を飲み干して一息つくとハルタに礼を述べた。
「ぷは〜っ!はぁ・・・ありがとうハルタ!いいのか俺が食っても?採るの苦労しただろ?」
「苦労なんてしてないよ。僕を誰だと思ってるの。それに、これはエースのために採って来たんだから、遠慮せずに食べてよ。じゃ、味わってね〜」
ハルタは笑いながら手を振り、隣のグループへと駆けていった。どうやら酒で頃合いになっているフォッサとジルにちょっかいをかけに行ったらしい。ハルタの背中を見送った後、エースは目の前のタケノコに勢いよくかぶりつき、感嘆の声をあげた。
「ん〜!ふめ〜!・・・マルコとナミュールも食ってみろよ!最高だぜこれ」
満足げな笑顔を向けてくるエースに二人もつられて笑みがこぼれる。
「エースが言うとなんでも美味しそうに見えるよい」
「だな。マルコ先に食えよ。俺一口でいけちまうからよ」
ナミュールの口をジッと見て、エースは確かにと大きく首を縦に振り、
「そうだな。じゃあ俺も後一口だけ。残りはナミュール食ってくれ!」
と返し、エースが大きな一口分を切り取ったのを確認すると、ナミュールはまだエースの身体ほどの大きさがあるタケノコを丸々口に放り込んだ。
「すげ〜。いつ見てもいい食いっぷりだよな」
感心するエースにナミュールはすかさず、
「いや、お前に言われたかねえよ」
とツッコミをいれ、エースの顔に軽く拳を当て愛あるぐりぐり攻撃をかました。
ナミュール自身気付いていないが、彼は“鮫肌”なので当人の感覚ではスリスリでもされてる方はジョリジョリなのだ。
エースもこれには堪らず悲鳴をあげた。
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