♪いろいろ企画箱♪
□ハグ5:腹枕(じょず師匠)
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「ジョズー!!」
「…っ!」
「あー、駄目だ…ジョズのは硬いなあ。硬10かな。あ、ジョズさ、石鹸変えた?柑橘系じゃない?」
「あ、ああ。…というか…か、嗅ぐな…」
「ジョズに抱き着いて何やってんだ、あいつ?」
ジョズに駆け寄り、抱き着きながら意味不明な事を呟くエース。フォッサは葉巻を吹かしながら怪訝そうな表情で隣りにいるスピード・ジルに質問をする。
「あれはね、寝不足のエースが腹枕にするから抱き着いて、腹筋の硬さを確かめてるんだよ。硬10〜硬0まで硬さのランクがあるんだよ。今日は…ジョズじゃ硬いみたいだね」
「意味分かんね…」
言葉と同時に煙が吐かれ、フォッサの視界を霞ませる。
「あ、二人とも…うん、フォッサ!ちょっと、こっちに立ってよ!」
「はっ…何で、おれが?」
「いいから、早く!」
「ちっ…面倒だな…」
フォッサは不機嫌そうな表情を浮かべ、頭を掻きながら指定された位置に立つ。
「フォッサー!!」
「ぐ…」
勢いよく走り出し、フォッサに抱き着く。
「うーん…」
「は、早く…離せよ。野郎に抱かれても嬉しくねえよ…」
顔を逸らしながら、ぶっきらぼうに言い放つが、頬は赤く、照れているように見える。
「硬8かな…今日は、もう少し柔らかい方がいいな。あ、フォッサはタバコ臭いよ。禁煙しなよ」
「う、うるせぇ!もう、いいだろ、じゃあな!」
「ありがとうな!じゃあ、次は、ジルね。」
「はいはい…」
恥ずかしげに去っていくフォッサを横目に指定された位置に立つ。
「ジル、行くぜ!」
「うん…うう…!」
「あれ…最近、柔らかくなったんじゃない?硬4くらいかな。あ、でも…これくらいが気持ちいいかも…」
「あ、そうかな?」
「じゃあ、頼むよ。お礼は次の島でな」
「はいはい」
ジルは、ごろりと横になる。ジルの腹を枕にエースも横になる。
「…ジョズ…よく引き受けるよな…あいつ…」
「ああ…次の島で好きなだけ酒を奢ってもらえるからな…可愛い末っ子のわがままを聞いてやるのも仕事だ」
「…優しいこった…」
穏やかな陽気の中、エースの寝息が静かに海風に混じり聞こえていた。
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