黒子と美琴
□D勇気をだして!
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御坂「え…ぇええ…あ…う、うん、そうだね。べ、別に急ぐ事じゃないし……」オロオロ
白井『…こ…ここ…ここころの…準備というのも…ひ…必要ですし…』アセアセ
初春『…はい…///
わ…わかってます。すすすすみませんでした…///』ハラハラ
佐天『……』
佐天『…プッ…フフ…アハハハハ☆』
初春白井御坂「さ、佐天さん!?」
白井(今度は佐天さんがこわれましたの!?)ビクビクッ
佐天『アハ☆参ったなぁ〜♪
白井さんも御坂さんも、照れっぱなしでいつもと違うし、
初春まで壊れちゃったらアタシはどうすればいいのよ?
こんなに放置されたらグレちゃいますよ〜?
アハハハハ☆』
『……』
『…クスクス』
『…アハハハ』
――誰からともなく笑いが溢れた。
さっきまでの妙な空気は、四人の笑い声にかきけされていった。
御坂「クスクス…そうだよね、せっかく大切な友達に報告したのに、
黙りっぱなしじゃ悪いわよね♪」フフッ
白井『まさか初春に叱られるとは思いませんでしたわ♪』クスッ
初春『だって大人しい白井さんって不気味ですよ?(笑)』
白井『フフフッ♪今日の初春は恐いですわね』
初春『エヘヘ、いつも怒られてるから仕返しです♪(笑)』
初春(佐天さん…ありがとうございます)
――その後空気は和み、穏やかな談笑をしてそれぞれ帰宅する。
帰り道……
美琴「いやぁ、なんか思ったよりあっさりしてたけど、二人共応援してくれてたね〜♪」
黒子『はい、ですの♪良い友人をもって嬉しいですわ♪
今日の初春は恐かったですが』クスクス
美琴「ん〜、ビックリしたね、あれには(笑)
でも…これで公認カップル…だね…///」カアァ
黒子『///』コクリ
美琴「その……これからも…よろしくね、黒子…///」
黒子『こ、こちらこそ!ですの…///』カアァ
美琴「……///」テクテク 黒子『……///』テクテク
『………』テクテク
黒子『あ…あの……お姉…様?』
美琴「ん?」
――突然足を止めてうつむく黒子。
美琴「どうしたの?」
黒子『……』ドキドキ
美琴「……」
美琴「初春さんに言われた事……気にしてるの?」
黒子『……』
美琴「…む…無理しないでいいのよ?
私にも……心の準備があるし…///」ドキドキ
黒子『……いえ…』ドキドキ
美琴「……?」
黒子『……その事…では無くて…』ドキドキ
――黒子の顔は真剣…というより、深刻だった。
美琴「………どうしたの…?」
黒子『……』ドキドキ
美琴「ねぇ、くろ…?
『お姉様っ!!』
美琴「!?」ビクッ
――美琴をみつめながら叫んだ黒子は、今にも泣き出しそうな表情だった。
美琴「……な…に?」ドキドキ
――あまりにも唐突な出来事、黒子の表情に気圧される美琴。
美琴(……なんか…怒らせた…?
いや……まさか嫌われた!?)ドキドキ
黒子『……ずっと…』ドキドキ
美琴「………」
黒子『ずっと…気に…なってたのですが…。
恐くて……聞けなくて……』ドキドキドキドキ
美琴「…う…ん。」
――黒子は肩を震わせていた。
美琴と結ばれてから、ずっと気になっていたこと……
でも、それを聞いて……
もし、黒子の望む答えじゃなかったら……
聞いた事で、美琴が気変わりしてしまったら……
そう考えるとなかなか聞き出せずにいた…。
黒子『お姉様は………その……黒子が……………恋人…で………良いんで…すの…?』グスッ
――そう聞きながら、黒子はとうとうその場で泣き出してしまった。
美琴「……」
黒子『…ウッ…その……黒子は…グスッ……お姉…様と同じ…グスッ……………お……お姉様と……ヒック……同性…ですし……グスッ……………その……結婚…とかヒック……周囲…の目とか……グスッ……ヒック……ウッ……』
美琴「……」
――黒子が気になっていた事…。
大好きな大好きな美琴。
その美琴と念願叶ってやっと結ばれた。
でも…自分が相手で良いのだろうか…
美琴の自分への好意は本当に嬉しい…
でも……お互いの気持ちだけではどうにもならない、
そんな壁があるような気がして不安だった。
もしその事を聞いて、美琴が、思い直してしまったら…?
その結果、自分から離れてしまったら…?
不安で恐くて…知りたくない気持ち。
でも、聞いておかなきゃいけない気持ち…。
もし、聞かないままで、
美琴が思い直さないままで一緒にいたら…
一緒にいれたら…
自分は幸せだけど、
美琴の幸せを奪ってしまう事になるんじゃないだろうか……
それだけはしたくなかった。
だから聞いた。
精一杯の勇気を振り絞って…。