黒子と美琴
□D勇気をだして!
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美琴「………」
黒子『……グスッ…ヒック』
――黒子に聞かれて美琴は思った。
…あぁ…黒子は…ずっと不安な気持ちだったんだろうな…
独りで…その不安を抱えていたんだろうな……
そう思うと胸が痛んだ。
愛しい人がずっと抱えていたであろう、
その不安な気持ちに気付いてやれなかった…
彼女は今、精一杯の勇気を振り絞っている…
自分も、その気持ちに真剣に応えなきゃ…!!
美琴「……あんたは……」
黒子『…グスッ…グスッ』
美琴「あんた…は…どうなのよ…?」
――あぁ…本当に自分はズルい…
自分のなかで答えはとっくにでてるのに…
また…先に相手に聞いてしまった……。
黒子『…グスッ……わ…わたくし…は…ヒック…
お姉…様……が…大…好き……です…の…グスッ……たとえ…周りに……ヒック…何と言われ…ようとも……グスッ……わたくしの……ウッ……気持ちは……グスッ……ヒック……変わらない……です…の……ウウッ…ウッ…グスッ』
美琴「………」
黒子『…ウッ……グスッ……ウウ……ウウウ…ヒッグ……』
――そういうと黒子はその場に泣き崩れてしまった…。
はりつめていた気持ちが、限界をこえてしまった…。
美琴「………」
美琴「私もさ……。」
美琴「…黒子が…好きだよ。
……誰になんと言われようとも…。
……どんな障害が立ち塞がろうとも……。
黒子と…ずっと一緒に居たい。
黒子と…ずっと一緒に居るよ。」
――自分の想いを伝えながら、
しゃがみこんだ黒子に近づく…。
美琴「……だいたいさ、
……あんたの事…散々変態とか言っておきながらさ…
その…それでも……惚れちゃったんだから……。
そんだけ…黒子の事…好きなんだから…
…その私の気持ち…少しは…信用してよ。」
――泣き伏してる黒子の前にしゃがみ込む…
ぼろぼろの泣きじゃくる彼女の頬に優しく手を添えて、
そっと唇を重ねた…
黒子『ーっ!?』
黒子『お姉…様…』
美琴「全く…」
――優しく黒子を抱き寄せる。
美琴「…私の………
ファースト…キス…奪ったんだから……。
…下らない不安抱えてないで……
…ちゃんと…責任とんなさいよね…///」
黒子『……おね…お………お姉様あぁああぁぁあ〜〜〜〜』
――美琴に抱きつきながら一層激しく泣く黒子…。
黒子が落ち着くまで、二人はずっと抱き締めあっていた…。
黒子『……グスッ…………もう…大丈夫ですの……///』
美琴「…ん…///」
――立ち上がって黒子はニッコリと微笑む。
黒子『大好きですの。お姉様…』
美琴「ん…///」カアァ
――手を繋ぎながら寮に向かってゆっくり歩く。
お互いを愛しく想う気持ちでいっぱいだった。
黒子『……責任………ちゃんととりますわ……///』
美琴「……///」
黒子『…と、言いたいところですが……』
美琴「…!?…まだなんかあんの!?」
黒子『いえ…///
……ファーストキスを奪ったのは、お姉様の方なんで……ウフフ
お姉様が責任とって下さいまし…///』カアァ
美琴「っ…!?……バ、バカッ…///
惚れさせたあんたの責任でしょっ…///」ドキドキ
黒子『あら…そうなんですの?』クスクス
美琴「…そ、そうよ!当たり前じゃない///」
黒子『……お姉様、わたくしに惚れてますのね?』ウフフ
美琴「な…ななななんなのよあんたさっきから!
か…からかってる訳!?」
黒子『はい♪』ニコリ
美琴「ーっ!?」ドキドキ
美琴「な…なんでそんな事すんのよ!?」
黒子『もちろん!
照れてるお姉様が可愛いらしいからですわ♪』ウフフ
美琴「……」ムゥー
美琴(…思い切りからかわれてるのに……
嬉しいのが悔しい…///)ドキドキ
美琴「そ…そうよ…///」ドキドキ
黒子『……?』
美琴「…私は!…あんたに惚れてるわよっ!
黒子が好きで好きで好きで好きでしょうがないわよっ!!!
…悪い!?」カアァ
黒子『っ!?』ドキンッ
美琴「……」スタスタスタスタ
美琴(恥ずっ…///)
黒子『お姉様…///』ウットリ
美琴(まったく…///)スタスタスタスタ
黒子『ウフフ…///』ボー
美琴(バカ黒子…///)
スタスタスタスタ
黒子『…ボー…///
………
………
………
…はっ!?…お、お姉様…!?』キョロキョロ
美琴「……」スタスタスタスタ
黒子『あぁん!お待ちになってお姉様〜♪』
ダッタッタッタッ…
――精一杯勇気をだした事で、
お互いの想いを確かめ合えた、美琴と黒子だった。