黒子と美琴

□L自慢の恋人…
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「うっ…あの…///
その…あ…明後日の…勉強…会……私も…行っていい…かな?」

『………………』

「あ、あ…い、いやごめん!じじ…状態状態♪アハハ
た、たまには…同学年だけの方が…いいもんね!うん!
ごめん!気にしないでね?アハハハハ♪
じ、じゃあね…

『…御坂さん。』

「は…はははい!」

『来ないつもりだったんですか?』

「…………え?」

『てっきり、白井さんがわざわざ言わなかっただけで、
御坂さんも来ると思ってたんで、
明日、お菓子とか、
ご飯の材料とか
四人分買いに行こうって、佐天さんと話してたんですよ♪』

「そう…なの…い…いいの?」

『クスクス♪何言ってるんですか御坂さん?
来てくれた方が嬉しいですよ♪』

小さい声で、
『そうですよ〜☆』
と、佐天の声が聞こえる…

「あ…ありがとう!ありがとう!」

『ウフフフ…御坂さん♪
白井さんが居ないの寂しくて、
電話してきたんですか?』

「ゔ…うん…///」

『ー―♪』『ー☆』

受話器越しに
佐天と初春の、
何やら楽しげな声が聞こえる…

何を話してるかは聞き取れなかったが、
恐らく、
美琴が照れながらも
素直に寂しい事を認めた事で、
歓喜と可愛さについて話してるのだろう

美琴自身は、
肯定した事で、恥ずかしさに固まっていた。
少しの間を置いてから聞こえた、
初春の声にハッとする…。

『御坂さん?』

「あ!?な…何?」

『まだ白井さんには言ってないんですよね?』

「え?…あ、うん」

『クスクス♪やっぱり♪
白井さんにも、私達相手みたいに、
少し素直にならなきゃですよ?…クスッ♪』

「ゔ…うん…///」

『フフフ♪そんなに照れないで下さいよ♪
今回は、私に勉強を教えてくれるって事にしましょう♪』

「いいの?…///」

『その代わり、
本当に勉強、見てくださいね?クスクス♪』

「うん、もちろん!
ありがとね!初春さん、佐天さん♪」

『いいえ〜♪』

「じ、じゃあ!今から急いで外泊許可とってくる♪」

『はい♪お休みなさい♪』

「お休み♪遅くにごめんね!じゃあ明後日♪」

――ピッ…

美琴は電話を切ってすぐ、
寮監の元へ向かった

普段、人に見せないお子様センスのパジャマで、
満面の笑みを浮かべながら…



「…良かった…」


美琴はホッと胸を撫で下ろしつつ、
外泊許可書を片手に
部屋へ戻った。

ルームメートの白井黒子と同様に、
急な外泊許可の申請に、寮監は目をつり上げたが、
黒子の所属する風紀委員の先輩に、
テスト勉強をしてもらうので…と言い張った。

試験前日であるが故
テスト勉強と言われてしまっては、
許可を出さない訳にもいかない…

渋々許可書を作成しながら、
次からはもっと、早く申請する様に…
と注意を促された…

部屋に戻ると、
黒子はドライヤー片手に、部屋をウロウロしていた。

「黒子?」

『お姉様?どこに行ってらしたの?』

「ん♪」

と、外泊許可書を黒子に見せる

『外泊…許可書?』

「そ、私も明後日、
佐天さん家に行くからさ♪
初春さんが、
私が勉強教えるって言い訳……っ!!…
い、いやいや、
黒子が佐天さんの勉強見てる間、
私に勉強見てって」
ドキドキドキドキ

せっかく初春が用意してくれた口実を、
いきなりバラしそうになって、
思わず美琴は目を反らした。
勘のいい黒子にバレてしまうんじゃ…
と思ったが、
当の黒子は
美琴の許可書をまじまじと見ながら、
歓喜の声をあげた

『ぃやぁったぁ〜♪
やりましたの〜♪
お姉様と一緒♪
お姉様と一緒〜♪
お姉〜様〜と一緒〜♪♪♪』

と即興で作った変な歌を歌いながら、
美琴の周りをグルグルと回る…

「……………///
う…嬉しい…の?」

『当たり前ですわ♪
お姉様と離れて過ごすなんて、
寂しすぎますの!』

――ぎゅぅっ♪

「そ…そう?私は別に…寂しくなかったけど……アンタが嬉しいなら…良かった…かな…///」

『お姉様〜♪髪を…

「髪?…自分でやんなさい。」

『ぇえ〜?今日はお姉様優しかったから
絶対やってくれると思いましたのに…』

「う…うるさいなぁ……アンタが…寂しいって言わなかった罰よ!……///」

『ぅ゙〜……』

美琴の言葉の意味は分からなかったが、
これはいくら頼んでもやってくれないな…と直感し、
いじけながら自分で髪を乾かす黒子

素直に寂しいって言えなかったのは自分も同じなのだが、
可愛い甘えん坊黒子の髪を乾かしてやれないのは、
美琴にとっても罰だと言えよう…



「良い友達もったよね♪」

寝る前唐突に言われたが、黒子も素直に
『はい♪』
と即答した。
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