黒子と美琴

□L自慢の恋人…
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美琴
「どうだかね!?どうせマンガ読む奴はバカだとか思ってんでしょ!?
少し娯楽を楽しむ位別にいいじゃない!」

黒子
『だから思ってませんの!息抜きは必要ですし、わたくしだって必要ですの!
ただ、息抜きばかりでは何も身に付かないと…

美琴
「やっぱり思ってるんじゃん!?
どうせ私は息抜きしかしてないわよ?」

黒子
『何度言ったら解って貰えますの!?
お姉様こそ
ご自分の意見を押し付けてるじゃありませんの!!』

美琴
「いつ私が意見押し付けたのよ!?」

黒子
『今!まさに今押し付けてるじゃありませんの!?』

いつの間にか
二人は睨み合って言い合いをしている…

売り言葉に買い言葉

テンポよく…
状況が悪化していく

見かねた初春が口を開く…

初春
「凄いですね白井さん!?
お仕事の後も勉強してるんですか!?」

初春は、白井に語りかけながら…
だが、目線は佐天に向けたまま続ける…

「私も見習わないとですね〜!!?」

佐天も初春の目論見に気付いたのか、
慌て口を開く

佐天
『で…でも!人生楽しむには、
楽しい事しないとですよね!?
勉強ばっかりじゃつまらないから!』


二人は、互いににどちらかの味方につくことで、
事態を収集させようとした…

誰でも、
喧嘩中に自分の意見に賛同されると、
多少冷静になるものだ…

初春は黒子に…
佐天は美琴に…

それぞれ、賛同する

初春
「わ…私は風紀委員ですし、
やっぱり勉強はしないと駄目ですね!!」

佐天
『だいたい、人生楽しまないと、
将来の夢も何もないじゃん!?
したら勉強の意味だって無いわけで!』

黙って睨み合っている、美琴と黒子の代わりに、
心にも無い言葉で、
代理戦争が始まる…

佐天も初春も、
本当は二人の両意見に賛同しているのだ…

黒子の言う事は、
もっともだ…

と思う反面、

美琴の言葉にも、
確かにそうだ…

と思ってしまう…

意味の無い代理戦争が続く…
喧嘩を始めた二人は
睨み合ったまま、
二人のやりとりを聞いていた…

初春
「だって成績良ければ、道は広がりますよ!?
学校の先生になりたい…って思った時、
大学行ってなかったり、頭悪すぎたら出来ないじゃないですか?」

佐天
『だから、学校の先生になりたいって思うのも、
日々の暮らしの中で思う事じゃん!?
日々を楽しく過ごせ
てなければ、
そう思う事も無いかもしれないじゃん!!
なりたいって思った時に、
その勉強すればいいんだよ!』

初春
「ですから、普段から勉強も息抜きもしてれば、
焦る事無いじゃないですか!?
やりたいと思った時にやれる方が、
楽しいじゃないですか!?
実際、勉強してなかった私に比べて、
白井さんの方が、
遥かにやりたい事やれる立場にあるんですよ!?
そうですよね!?白井さん!?」

そう言って初春は白井の顔を覗き込む…

いきなり視界に初春が現れて、
黒子は焦った…

黒子
『え!?いや…あの』

事態を早く収束させようと、
初春と佐天は焦っている…

初春
「白井さんは、今やりたい事みつけたら
真っ先に出来る位置にいるんですよ!!
そうですよね!?」

もう、初春と佐天は混乱している…
と言った方が正しいだろう…
元々、初春と佐天が喧嘩を始めて、
美琴と黒子を巻き込んだ様にみえる…

初春のオーバーリアクションに、
全員の視線が黒子に突き刺さる…

黒子
『い…いえ!わたくしは別に!
偉そうに言いましたが…
なんでも出来るとか…そこまで優秀というわけでは…』

美琴
「……七位…」


三人
『……え゙!?』

今度はいきなり発言した美琴に、
視線がささる…

美琴
「…学年七位……。
風紀委員やってなかったら、黒子は確実に一位よ。」

三人
「ぇえっ!?」

初春と佐天の驚きの声は、
当然、黒子が、
名門中学で学年七位という成績を誇っている事に対してだ。
しかも、美琴の口振りからすると、
上位六人は、一般生徒の様だ…
風紀委員に所属する黒子は、
当然勉強の時間が大幅に少ない…
不利な状態で七位…

驚きを隠さずにいられない…

黒子の驚きは二人とは別で、

黒子
『な…なんでお姉様が知ってますの?』

という、
美琴が自分の成績を知ってる事に対しての驚きだ。

美琴
「………見たの…」

黒子
『……な…何を?』

「……順位表…上位30位まで…名前が乗ってるやつ…」

初春と佐天は、
なぜ黒子が、
美琴が成績を知っている事に驚いているのか解らず、
ただ黙って二人のやりとりを見守った。

『……一年生の順位表は…一年生の廊下にしか…はってませんが…』

「…だぁかぁらぁ!
みたの!一年生の廊下で…順位表…」

そう言って、
美琴は黒子から顔をプイッと反らした…
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