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□あなたの温もり
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ふと目を覚ました暁の刻
身体に感じる腕の重みに心地好い安心感を覚える
もう春とはいえどもこの時間はまだ寒く、みちるはまだ眠っているはるかに擦り寄った
顔をギュッと胸元に埋めると、はるかのにおいに包まれみちるはこの瞬間を密かに楽しんでいた。
常に神経を敵に張り巡らせている毎日、
みちるにとってはるかの隣は唯一の憩いの場でもある
そんなことをしていると身体の上に置かれていた右腕に力がこもり、もう片方の手は柔らかい髪を撫でられた
「クス、何してるの?」
「起こしちゃった?」
「こそばゆくてさ」
はるかは少し身体を起こし時計を確認した
「まだ5時だよ」
言いながらみちるを引き寄せ寝るように促す
まるで親が子を寝かしつけるかのように
「ふふふ。はるかってあったかい」
「あぁ、体温高いからね」
「それにいいにおい」
「うん………みちる、僕まだ眠いんだ。まだ寝てようよ」
「………」
「みちる?」
「………スースー…」
「………寝てる」
―――まったく僕のお姫様は
だけどこの安心しきった顔も、子供のように可愛らしい仕種も僕にしか見せない
そんなみちるに満足感を覚える
―――おやすみ、みちる
☆あとがき☆
ある朝?夜中?夜明けのベッドの中での出来事です(*'-')ノ~。.*・゚