セクゾなティーチャー

□呼べないの
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先生って、処女?



























『…は?』












なんてね、ジョーダンジョーダン。と綺麗な笑顔を見せて笑った彼の第一印象は最悪だった




困難な試験を潜り抜け、晴れて今年度から教師になることが決まった私は一年目教師になる人物が全員参加する初任者研修に参加していた


本日辞令を受け、明日から配属された学校で先生一年生となる私の目の前に現れた男は、この同期の教師達からかっこいいかっこいいと騒がれていた、いや、進行形で騒がれている男だ


私とこの男は研修での班が同じなだけで、特別以前からの知り合いというわけでもなければ親しい仲なわけでもない。赤の他人と言って何の違和感もない距離感の人間




が、何で、そんな赤の他人に突然、処女?だなんて聞かれなくてはならないのだろうか




グループでの研修が終わり、みんなが続々と家路へと向かっている中、この男は確かにそう言った


先生、だなんて呼び方からしてこの男は私の名前すら覚えてなんていないだろう、なのに







「ごめんごめん、そんな間に受けすぎないで!ちょっとしたジョーダンだから、じゃ、お互い明日から先生として頑張ろう」






キラッキラの笑顔を向けて、私の肩に手をぽんっと置いたこの男の後ろでそれを見た女子達がきゃー!!と歓声をあげた。その歓声はこの男の笑顔にやられたものと、私へのボディタッチによる嫉妬によるものがあることを察した私は、あんたなんのつもりなの?と言い返してやりたい気持ちをぐっと堪え、男に目もくれず、颯爽と友人のいる方へ向かった















































『っ自分がイケメンで女子にキャーキャー言われてるからって、何でも言っていいと思ってるんじゃないの!?』





バンッバンッとテーブルを叩いて威嚇しているのは先ほどほぼ初対面の男に処女?と聞かれて大恥をかいた女、そう、私だ…




「まぁまぁ落ち着いて名無しさん。周りのお客さん引いてるから」


『これが落ち着いていられます?だって私ほぼ初対面で処女?とか聞かれたんだよ?あぁそうかそうですかもっさい女に見たのかそうかそうか余計腹立たしいわほんとに何なの何様なの!』


「悪いけどそれでもかっこいいから私は好きだよ王子様」


『何なのその呼び方…』





どうやら王子様のようにかっこよく、レディーファーストな一面を持ち合わせているため奴は王子様と呼ばれているらしい



『へぇ、最近の王子様は突然姫に処女?とか聞くんだ、随分原始的な王子だ、シンデレラもびっくりだわ』


「待って、自分のこと姫とか言った?」







どうやら私の友人は私に対してあの王子とやらが処女?と聞いてきたことなどどうでもいいらしい。それどころかいいなぁ、王子にそんなこと言われてみたいとか言いやがるいかれっぷりだ







「配属先の学校、一緒なの?」


『まさか…!あんなのと一緒だったら私の社会人生活第一歩が挫かれたままになるわ!』


「そっかぁ、名無しさんも一緒じゃないんだぁ、私も」





はぁ、と友人はため息をついた。そして、中島くんと一緒の配属先じゃなくてよかっただなんて言ってる女この世で名無しさんしかいないから、と付け足した






























中島くん、?


































そうか、私も彼の名前なんて、先生、としか呼べないほど、知り得ないものだったのだ



















































To be continued...
 

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