セクゾなティーチャー

□俺に向けて
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絶対に優勝しようね!


俺らだって負けねーし!










体育祭。学校全体が祭りのような雰囲気に纏われ、生徒に活気が溢れるこの時期、教師も生徒の期待に応えてあげようと奮起する









「…と、いうことで、二年生の先生は、金曜までに今言ったものを用意してください」






二年生は全クラス分のTシャツ、ハチマキ、クラスの旗の設置などなどを用意することになった。二年生とは言っても、家庭をもっている先生はあまり遅くまで残れないため、結局は若手の教員がやることとなるのだが


更に、今日は水曜。金曜までと言われても、あと二日しかない、おい、どうなってんだ教頭もっとハゲ散らかすぞ









「無名先生〜、このTシャツを全部袋から出して、クラス分に畳んでくれ〜」


『あ、はーい!』




ええええ教頭貴様、そんな大量のTシャツを私1人で捌けとでもいうのかぁああ!

チッと心の中で舌打ちをし、そんなことを悟らせない笑顔で教頭を見ると、うんうん、と満足そうに頷いていた。その笑顔に更に追加で一回、舌打ちをしておいた






『っ…よっしゃーがんばるしかねぇ!』




バチンッと自分の頬に軽くビンタをし、やる気をだす。目の前に山積になっているTシャツを、まずは全て袋から出そう

















「おーい中島ァ、これで最後?」


「おう、最後」




名無しさんが作業を進めている少し離れた場所で、菊池と中島はハチマキをクラス分用意する仕事をしていた。二人がかりで行っているため、チャキチャキと終わっていき、ゴールが見えたことに二人の表情に笑顔が生まれた







「ふー、終了。お疲れ」


「お疲れ!やっぱ菊池は手際いいよな」


「そうなんだよなぁ」


「いや、少しは謙遜しろよ!」





ベシッと菊池の肩に中島はツッコミを入れ、笑う













ベリッバリッベリベリッバリッ






















「「…」」










二人の視界に入ったのは、名無しさんが無心でTシャツを袋から出す姿。あまりにも無な表情をしているため、二人はブフッと吹き出した







「グフッ、やっぱ無名さん最高」





そういうと菊池はス、と名無しさんの方へ行き、仕方ないから手伝うっすよ、と声を掛けていた。それに対して名無しさんは、神様あああ!と大袈裟なような反応をして菊池を崇めていた。その反応がまた、菊池にとっては面白いようだ










「…出遅れた」






ポツリと、二人を見ながらそんな言葉が俺の口から出た



何だ、俺も手伝いに行こうと思ったのに。いや、今からでも行けばいいんだけれど





















そういうことすれば女なんてみんな落ちると思ってません?































確かにそうかもしれない




俺がニコ、と笑顔を向ければ、女の子は嬉しそうに寄ってくる。落ちない女の子なんて、現にいなかったから、そう思ってなかったと言ったら、嘘になるかもしれない


だからこそ、あの時、理科室で、そんな反応をされたのに驚きを隠せなかったし、不可解だったし、でも少し、新鮮だった。別にあの場面で無名さんを落とそうと思ってやったわけじゃない。そうじゃないんだ、でも、























『菊池くん、本当にありがとうっ!今度菊池くんの好きなごはん奢ったげるから!』


「じゃー高級焼肉店牛牛で…」


『すんませーん前言の撤回を申し出まぁあす!』








































その笑顔を、俺に向けてほしい











































To be continued...
 

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