セクゾなティーチャー

□忘れてなんかないよ?
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『は〜ぁらが減ってはいくさはできぬぅ〜♪』






午後9時。私は自分のお腹の限界がきたため仕事を切り上げて学校の駐車場へと向かう。帰ったら買っておいたお寿司を食べられることにテンションが上がり、自作の歌を大きな声で歌っていた。体育祭を月曜に控えているが、菊池くんのおかげで準備も間に合ったし、明日は土曜日、休日ということもあって私の気分は上場である































「無名さん」



















の、





のぉおおおぉぉおおお!



何故奴が私の車の横にぃいいいい!?



私が絶句していると、奴は私の方へ歩いてきた







『お、お疲れ様です…』


「ん、お疲れ様」





考えてみたら、あの事件があって以来、口を聞くのははじめてだ。同じ学年なのに4日も口を聞いてなかった









『えぇっと…その、私に一体何様でございましょうか…』


「俺も今から帰るとこ」



ポンポン、と私の車に停まっている車を触るこの男。いつも隣に停まってる高級車奴のだったぁああ!絶対傷付けないように頑張ってたの奴のだったぁああ!





『そ、そそうなんだ!じゃぁ私はこれで…』







そそくさと奴の横を通り、自分の車の前まで行く



















「ごめん」












『…えっ?』








運転席のドアを開けた手が止まった














「俺、無名さんに失礼なことした」


『先…生…?』


「でも一つ…初任の時のこと…覚えててくれたのが嬉しかった」






これは本当に奴?それに、初任の時のことって…



















先生って、処女?























「二回も失礼なこと言ったって無名さん言ったよね、俺のことなんて、無名さん覚えてないと思ってたからさ!」



自嘲染みた笑顔を浮かべた奴に対して、私は言葉が出てこない。きっとポカーンと、変な顔をしていることだろう



だって、この人、覚えてた


私の方が、相手は絶対覚えてないだろうと思っていたのに



こんなに真面目な素ぶり、できる人だったの?そこにも驚きを隠せない














『お、覚えてたんですね…』


「うん。2回とも、されたことがないような反応が返ってきて、びっくりしたし」


『いや、それは私が普通だから!』





ツッコミを入れると奴は何故か少し嬉しそうな顔をした。それを不可解に思っていると、奴が笑って言った
















「絶対、先生、から健人くん、に距離感縮めてやるから」



























そう言った奴の笑顔は、私の嫌いだったつくられたものではなく、自然なものだった気がする





























To be continued...
 

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