セクゾなティーチャー

□眼鏡の不思議
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こんにちは、名無しさんです。今日は朝起きたらコンタクトがなくなっていたことに気付き、泣く泣く眼鏡で出勤です



学校に行くと、朝から色々な先生にいじられ、生徒にいじられ、気恥ずかしい思いでいっぱいの日です、はい




ただ一つ、少し不可解なことがあります









それは、






















『菊池くん?』


「…」











菊池くんがか・な・り不機嫌に見えるのです!!











放課後、生徒を返した後、私は図書室で図書委員の仕事を進めていた



するとそこに菊池くんも、仕事をしにやってきたようで



私が声を掛けてもむすっとしたまま。何なら朝から挨拶をしてもそっけない返事しか返ってこない





何で眼鏡をしたら急にそう見えるようになってしまったのか…!





それとも、私が何かしたのか…?


うーん、でも考えても出てこない





『ねぇ、菊池くんてば!』


「…何すか」


『すごい不機嫌に見える』


「…不機嫌すからね」




あぁ、やっぱり不機嫌らしい






『私でよかったら話聞くよ!』


「…当の本人に話すのもなぁ、」


『えっ』




当の本人


ということは私



え、私が火種っすか?



やばいぞ、全然心当たりがなさすぎる





とりあえず、よくわからないオーラをモンモンにして菊池くんをじーっと見よう











「…何」


『ココロアタリガアリマセン』


「でしょうね」


『ドウスレバヨロシイデショウカ』


「いや、別に、どうでもいいっす、もう」







初めからツンケンしてはいたが、最後の菊池くんの冷たい言葉に心臓がチクリと傷んだ






『…』


「…」





図書室での、沈黙が続く











菊池くんが、怒ってる


彼を怒らせてしまったのは初めてな気がする





心当たりはもちろんない、でも、実際に怒らせてしまってるんだから、もっと真剣に考えて見よう


私に非があったら謝りたいとは思う、非があれば








沈黙の中、うーん、と考えた結果、もしかしたら?と思うことがあったことに気が付いた

























もしかしたら…























菊池くんのお気に入りのチョコレート食べたのバレてる、、、、!?




あれは職員室の冷蔵庫で今朝発見した…チョコレートの包装に菊池の菊と大きく赤で書かれていたが、どうしても食べたいという欲求に勝てず、私は今朝こけて自分の手が血まみれだったという設定にして菊の文字を見ないようにしたのだ…!





そうか…それが私だとバレているのか…!













『…き、菊池くん、』


「…」


『あ、あの、ごめん!!』


「っ…!」






菊池くんに向き合って、勢いで謝り、勢いで頭を下げた


そんな私を見てびっくりした様子の彼からの言葉を待つ







































「っあ〜〜ちくしょ、!!」




言葉、というよりは、彼は突然綺麗な自分の髪をわしゃわしゃとかき、悔しそうな表情と声を出した



そんな菊池くんに、今度は私が驚く















「、あー、俺、かっこ悪ぃ」


『ちょ、菊池くん?』


「無名さんにそんな顔させたかったわけじゃない」









そう言うと菊池くんはまた小さく、ちくしょ、と言った



やっぱり今日、眼鏡から覗く菊池くんは、変だ
















「…昨日の体育祭のリレー…」


『リレー?』


「中島と…」





奴の名前を出すと、それ以降は黙ってしまった



私としては、何で今奴の名前が出るのか、むしろ何で昨日のリレーのことが菊池くんから出るのかがわからない










































「正直、妬いた」


『え、』


「助けたのは中島。無名さんが笑顔を向けたのも、中島」


『え、ちょ、』


「俺の方が…」





菊池くんの瞳が私を捉えた



私はそれから目を離すことはできない




俺の方が、



その続きを聞くことは、できなかった












「だから勝手に不機嫌になってた」


『えっ…チョコレート食べちゃったからじゃなくて?』


「え?」


『え?』









さっきとは違う沈黙が数秒続き、次第に菊池くんの顔が歪み始める







「あのチョコ食ったの…無名さんだったんすか…」


『げ、まさかこれは墓穴を掘ってしまったパターン…!?』


「ブッ、」











やってしまった!と思ったと同時に、菊池くんが盛大に吐き出す声が聞こえた



そして、ゲラゲラと笑い出す



やべー信じらんねー!普通人の名前書いてあるチョコレート食べます!?と、笑いながら話し出す









「で、しかも、俺が不機嫌な理由が、俺のチョコ食っちゃったからだと思ったんですよね、」





そしてまた笑う菊池くん。何だかこっちが恥ずかしくなってきたぞ!?




『あ、あのねー!こっちも真剣に悩んで考えた結果だったんだからねぇえ!?』


「あははは、もー、無名さん、可愛すぎ」


『っ〜、か、からかわないでよっ!』





涙が出るほど笑ってる菊池くんの不機嫌モードは、まるでなかったかのようだ



まぁちょっとはっ倒してやりたい気持ちに私は駆られているが








「はー、笑った笑った、何か、俺今日で確信もてた」


『何の確信』


「さぁ、ま、そのうちわかるんで覚悟しといてください」


『何のよ』


「中島には、渡さないんで」


























もちろん、他の奴にも


































「俺、結構嫉妬深いですからね?」

































To be continued...
 

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