めいんM

□L・I・K・E・?
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「やっぱカッコイイよなぁ、直江!」

 男性ファッション雑誌を眺めながらそう友人に同意を求めているのは、仰木高耶(17歳)である。
 そして同意を求められた友人、成田譲(同じく17歳)は「そうだねぇ…」と苦笑しながら頷く。
そんな譲の反応を見て満足そうな笑みを浮かべ雑誌の中の『直江』というモデルに高耶はまた釘付けになる。

 『直江』とは今人気急上昇中の28歳、男性モデルだ。モデル以外にもドラマやCMなどにも多数出ており、日本で知らない人はいないぐらいの男である。
 今では芸能人で抱かれたい男やその他もろもろのランキングNo.1の座を独り占めしているのだ。
 高耶はその直江のファンの1人だ。
好きになったきっかけは、妹がファンだったことでよく一緒に直江のドラマを見ていたからだった。やはり魅力あるものに惹かれてしまうのが人である、直江の端正な顔立ちや物腰、声、演技力に高耶も引き込まれてしまったのだった。

「あ〜…俺もこんな男になりてぇな…」

「高耶だってなれるよ、充分魅力あるし」

「俺にはねぇよ、そんなもん…俺、こんな大人の男になりたいの。直江だったらなんでもスマートにこなしそうじゃん?」

「でも、直江だって人なんだし、なにかしら欠点があるよ」

「……そうか?」

「意外と女の人と付き合ったことなかったりするかも」

それはないだろ…と笑いながら、直江がオクテだったらと想像して悪くはないんじゃないかと思いにやつく口元を隠しながらこっそり笑う高耶だった。





 
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