SHORT STORYS

□どっちがほしい!?
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いつもと同じく練習のためにグランドに出ていた雷門イレブンのメンバー。だが今は練習を終え、それぞれ合宿所に戻って行っていた。
「豪炎寺さーんっ」
と、後ろから元気よく話かけてくるのはイナズマジャパン最小年の宇都宮虎丸。
「どうした、虎丸」
優しく振り返り応答するのは名前を呼ばれた本人、豪炎寺修也だ。
「俺、聞きたいことがあるんですけど」
「なんだ?」
ちょっと照れ臭そうに、目を泳がせてから、決意したのか真っ直ぐに豪炎寺を見る。
「もうすぐ豪炎寺さんの誕生日じゃないですか。それで俺、プレゼント用意してるんですけど」
「別にプレゼントなんて用意してくれなくても構わないのに」
「ダメです!俺の好きな人が生まれてきてくれた日なんですから!ちゃんとお祝いしたいんです!」
「ありがとう」
鈍感な豪炎寺には好きという意味をチームとしての好きと理解しているようだ。
「それでプレゼントなんですけど、俺でいいですか?」
「ちょおぉぉっと待ったあぁぁっ!!」
虎丸の発言を聞き、さっきまでいなかったイナズマジャパンのキャプテンこと、円堂守がどこからか現れた。
「何ですか、キャプテン。俺達の会話に首突っ込まないでくださいよ」
「突っ込むよ!!!何をプレゼントしようとしてんだよ!?」
「だから俺をですよ。あなたお風呂にする?ご飯にする?それともわ・た・し?みたいなもんですよ」
平然と答える虎丸。
「そういうことを聞いてるんじゃない!!」
円堂が混じったことで、かなり騒がしくなってしまった。すると円堂も何か思いついたのか、ニカッと笑う。
「じゃあ俺も豪炎寺の誕生日に俺あげようかな♪」
さっきまで突っ込んでいたものの虎丸と同じ作戦に出た円堂。
「俺の真似しないでくださいよー」
「いいじゃないか、仲間だろ?」
「それとこれとは関係ないです。ていうか、キャプテンなんていりませんよ」
「なんだと!お前みたいな子供の方がいらねーよ!」
「なんですって〜!」
何やら揉めはじめてしまった。
「豪炎寺さんには俺を受け取ってもらうんです!!」
「豪炎寺は俺がほしいに決まってるだろ!!」
「豪炎寺」
二人が揉めている中、先程までいなかった人物が豪炎寺に声をかける。
「鬼道、なんだ?」
それはイナズマジャパンのもう一人のキャプテンとも言っていい、天才ゲームメーカー鬼道有人だ。
「今度新しいマントを買おうと思うんだが、どれがいいのか迷っていてな。迷惑じゃなかったら、今度一緒に選んでくれないか?」
少し恥ずかしそうに誘う鬼道。
いわゆるこれはデートのお誘いだ。
「あぁ、いいぞ」
だがやはり鈍感な豪炎寺はそんなことだとは思わない。
「本当か!じゃあ日程のことを話したいからあっちで話そう」
「あぁ」
明らかに嬉しそうな顔で豪炎寺を連れていく鬼道。揉めあっている二人をほっといて豪炎寺も鬼道に付いていく。揉めあっている二人はそれに気づかない。
「こうなったら豪炎寺に決めてもらおう!どっちがほしいか!」
「いいでしょう!決めてもらいましょう!」
やっと意見が一致したようだ。豪炎寺がいると思われるところに思いっきり二人して振り向く。
「豪炎寺(さん)!どっちがほしい!?」
だが振り向いたところにはさっきまでいた豪炎寺はいない。慌てて二人は探すと鬼道と一緒にいる豪炎寺を見つける。
「鬼道(さん)おおぉぉっ!!」
「ビクッ!?」
このあと鬼道がどうなったかはまー皆さんのご想像通りで。



あとがき
一応ギャグです。終わり方がびみょ〜。
虎+円→豪なのに、豪←鬼にもなってる。
とりあえず読んでくれてありがとうございましたーV
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