SHORT STORYS

□空虚感(風→円)
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「空虚感」、その答えに至る
までそう長くはなかった。


俺、風丸一郎太は幼馴染み
の円堂守の頼みでサッカー
を始めた。新しい仲間たち
も増え、毎日が充実してい
た、、はずだった。



この気持ちはなんだろう?
最近、ふと孤独感のような
ものに襲われるようになっ
た。だが、周りにはみんな
がいるから孤独なわけがな
い。省かれてるわけでもな
い。むしろ仲は良いんだ。

みんなとサッカーができて
楽しいのに、何か満たされ
ない。心の中に今まであっ
た何かが空っぽになってし
まった感じがする。自分で
もわからなくて、色々考え
てみる。

…何が満たされないんだ。
前はあんなに何かに満たさ
れていた。何かって何だ?

―満たされるって何だ?―

わからなくてわからなくて
今に至る。今日はなんだか
みんなと一緒に帰る気には
なれなくて、放課後の誰も
いない教室でぼーっとして
いた。ふと窓の外を見ると
見慣れた、あいつらの姿。

円堂の周りに豪炎寺、鬼道
吹雪、ヒロト、、、、、、

「なぁ!みんな今日はうちで
飯食ってけよ!!」

円堂の明るい声がやけに耳
に響いた。





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