たんぺん
□くだらないから好きなんだ(逢坂)
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「シズちゃん、知ってる?」
「あ?」
「ベストカップルの身長差って15センチ差なんだって」
「そうなのか」
臨也は知らん顔で煙草の煙を吐き出す静雄を見る。
面白くない、面白くない、面白くない。だってこれは結構重要な問題なのだ。
・・・自分たちにとって。
「シズちゃん、聞いてる?」
「おぉ、聞いてる聞いてる」
「聞いてないでしょ絶対」
「るせ、聞いてるっつってんだろうが。・・・で?15センチ差がどうしたんだよ」
ようやく静雄が煙草を灰皿に押し付けて臨也の方を向く。
「・・・シズちゃんって身長185センチだよね」
「あー、たぶん」
「え?知らないの?」
「知らねぇな」
臨也は静雄のそんな言葉に再度ため息をつく。
本当になんでこうも自分のことに無関心なんだよ、話が進まないじゃないか。
「俺は175センチなんだよ」
「あぁ、・・・で?」
イマイチ状況が理解出来ていない静雄が首を傾げると、臨也は本格的に頭を抱える。
「185センチと175センチだよ!?10センチ差だよ!?15センチじゃないんだよ!?」
「・・・そうだな」
「え、ちょっと、何その無反応。も、もしかしてシズちゃんは俺とベストカップルになりたくないとか・・・!?」
わざとらしく「あぁぁぁ」と落ち込む臨也を見て、静雄はため息を一つ。
(くだらねぇ・・・けど、)
「身長差だけじゃ、わかんねぇだろ」
「・・・え?」
「そもそもそれって男と女の話だろ。俺たちには関係ねぇよ」
「シズちゃん・・・(きゅん、)」
「それに俺は、お前とのこの身長差、結構好きだし」
「し、シズちゃーん!!」
感極まって静雄の胸に飛び込む臨也。
驚きつつもしっかりと抱き留める静雄。
この二人はどこからどう見てもベストカップルだ、と新羅は思う。
・あとがき・
初・薔薇です!
ぬるい上になぜか新羅が見ていたというオチww
後悔はしていない←
20100913