氷の世界

□3話
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結局、帰る。帰らない。帰らせない。の口論も続きに続き
めんどくさくなって

「歩いてきます」

そう言って、其の儘貧民街の家に帰って来ることが出来た

「久しいな梓紗」

「お父様」

何で、普段見にも来ないくせに今日に限って来たのよ

「予定が変わった」

え?
予定が変わった?

「お前が莫迦げたことを言ったのを
向こうも聞いていたのだ」

「!!」

「そして、お前は一条家の1人娘。
早く継いで、一条の子を産んでもらわねばならん」

其れは次の異能力者が欲しいだけでしょう?
あたしが欲しいわけじゃない。後継ぎが欲しいだけじゃない

「お前の結納も挙式も全てお前が帰って来次第すぐに執り行う」

「な!?」

「分かったら、すぐに帰る支度をしろ」

「嫌です!」

そう言ったあたしにお父様は

「異能力――精神干渉」

ヤバッ
にげられ…ない…

「【お前はこれから俺と共に東京に帰り、自らの婚約者と結婚する】」

「はい」

助けて―――太宰さん…
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