月花に咲く雪花

□4話
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「ある一部の人間には、あたしが
立海に入る前日に接触しているし
言われたはずだけれど?
あたしには“保護者が多い”とね
そして、初日に来た彼は
あたしの婚約者。同じ組織の内部の人間だもの」

「な!?」

「其れが何を意味するか分かって?
あんた達だって死にたくはないでしょう?」

「「!?」」

クラスの人間が固まり、静まり返った教室

「“今は”まだ言わないでいてあげるわ。
だけど、覚えておくことね。
絶対に怒らせてはいけない人物は
顔には出さないで怒る。其れがどういうことか分かるでしょう?」

「な!?」

抗争に巻き込んでこの立海を潰すことなんて
双黒と呼ばれているあの4人なら
容易い事だ。其れは、中也に限らず
敦も龍之介も同じことが言えるだろう

午前中の授業はとてつもなく暇なのだ
既に治君に教わって終わらせているような場所ばかりだ

「一条。この問題を前に出て
答えを書いてみろ」

「無理でしょ」
「大学入試でも難しいって問題よ?」

クスクスと笑っているクラスの人間

ガタッと立ち上がって、答えを書くと

「せ…正解だ」

「「!!」」

「簡単すぎて暇になる」

「な!?」
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