月花に咲く雪花

□6話
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土曜日

「ん゙―――っ」

中也と新しいマンションに越してきて
新しい寝室で迎えた初めての休み…
なのに、気分が浮かばれないのは
今日から2日間
立海生としてこの横浜に居なくてはいけないからだ

「メンドクサイ」
 
窓を開ければ最悪なくらいの快晴、
然も雲1つもないと来た

「行きたくないな」

あの直後から治君と中也は
双黒としての任務に駆り出されて
未だに帰って来ていない。
若しくは拠点の自分の仮眠室に居るのかもしれないけれど

「私服でいいって言うのが1番か」

中也が似合っていると言ってくれた
お気に入りのワンピースを着て
薄い上着を羽織ると、いつも通り、拠点に行く

「おはようございます。
一条幹部」


「おはよう。中也は?」

「中原幹部はまだ帰還いたしていませんが」

そっか
でも、あの2人でこんなに手古摺るなんて今までになかったのに

「何かあったかな」

「さあ。でも負傷の連絡は来ていません」

「そう」

拠点の中に入ると

「おや。随分と今日はよそ行きの格好だね
可愛いじゃないか。梓紗ちゃん」

「ありがとうございます、首領」

「太宰君から連絡があってね。
もうそろそろ帰って来るよ。中也君」

「分かりました」
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