月花に咲く雪花

□8話
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執務室の前でそんな会話をいていると
徐々に近づいてくる彼ら

「へぇ」
「こんな所に居るとはな」

こんな所に?
中也と顔を見合わせると

「あの糞鯖。何か言いやがったな」

「やっぱ、治君だね」

「「どういうことだ」」

「治君の事だからどうせ、もうこの拠点のほとんど
見て回っちゃった。って感じでしょ?」

「あぁ」

「で、俺と梓紗が一緒にいる所を見つければ
テメエ等が見られねえ場所1か所見せてやるって話だろ」

「「!?」」

「なんで分かったんだよぃ」

「そりゃあ、其れなりにあたし達も
治君と一緒にいる時間が長かったわけだしね
嫌でも、そういう所は分かっちゃうよね」

「ほう」

ピピピと治君の番号に連絡すると

「何だい?」

「何だい?じゃなくてね。もう一寸ゆっくり見せても良かったんじゃない?」

「なんだ。見つかってしまったのかい?」

「そう、仕向けたくせに」

そう言ったあたしの言葉に

「「仕向けた?」」
「どういう意味じゃ」

「まあいい」

あたしと中也の背後から来た治君

「仕事してきたの?」

「まあね。いつまでも部下にやらせても
終わらない仕事だよ。全く」

「相変わらず…」
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