小さな説

□緋の砂
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緋の砂
-正義の紅と魔弾の俺、そして灰色の猫-



「よ、アスラン。浮かない顔だな。何かあったか?ん?俺でよけりゃ話、聴いてやるぜ」

アスラン、彼の食事中にそう話しかけたのは、黄昏の魔弾こと俺、ミゲル・アイマンだ。

「・・・なんなんですか?アイマン先輩。・・・前にも同じコト言ってませんでした?それ、ただ単に俺といるための口実作りですよね」

断られる前に俺は彼の隣に少し離れて座った。彼は元々シャイでしっかりしていて・・・かと思えば気弱だったりして、その上プライドも高いときた。扱いづらい人ナンバー3に入るような人間だ。そして・・・最近はなぜか自分から話しかけてくることはなくて、俺が話しかけようモンなら、拗ねた子供みたいに減らず口ばかり叩いて。

「断じてちっがーう!・・・お前なー、敬語使うなって。それに、俺のことはミ・ゲ・ルだって言ったろ?」

ちょっと大げさにリアクションをとって俺はそう言ったが、アスランはまた・・・。

「なぜですか?先輩に敬語を使うのは礼儀だと思いますが?」

いや、まぁ・・・そーなんだけど・・・、と作った困った顔でアスランを見る。

「アスラン、お前、最近冷たくないか?ちょっと前までは自分から抱きついてくるくらい、懐いてたのになぁ〜?なぁんでだろぉなぁ〜?」

俺が彼の顔をチラチラと見ながらそう言うと、彼は恥ずかしかったのだろう、俺と目が合うとすぐに下を向いた。

「違ったか?」

返事がない。何かを考えているようだ。

「お前、人の話聴いてる?」

一応、と返してきたアスランだが、やはりまだ考えがまとまってないらしく、少し考え込んでいる様子だ。

「・・・なぁ、お前さ、兄貴(ハイネ)のこと好きだろ」
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