Another story

□妖将と魔法の塔side story
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※この話は本サイトで連載中の妖将と魔法の塔の番外編です
時系列としては、4章目でレヴィアタンが二度目のコア破壊をしにコアの部屋まで行った時点の話

ただ、コアの元にいたのはユリウスではない別の者という設定になっています
以上をご踏まえになった上でこの話をお読みください

では、ここから本編です





--コア動力室--


レヴィアタンはゆっくりと動力室のドアを開けて中に入った


動力室は結構な広さで、少し暗めの照明が灯されている


「あったわ……コアが」


部屋の奥の方に大きな球体が見えた


それは探し求めていたコアであることにどうやら間違いない


彼女は部屋の奥にあるコアの元まで慎重に歩いていく


「随分と大きくなってる……」


コアは以前見たときよりもかなり大きさが増していた


内包するエネルギーの量も増えているようで、コアの中からたくさんの光があふれ出ている


「く……や、やっかいそう」


彼女はただならぬ気配を醸し出しているコアに気圧された


一度目の破壊の時、コアがまだ通常の大きさだった時でさえ彼女はあふれ出たあまりのエネルギーに痺れ上がってやられている


二度目の今回はコアはあの時以上の強大さになっているのだ


同じように壊そうとすれば、ただでは済まない


「く、くぅ……どうしようかし」『ガチャン!』「っ…!?」


いきなり大きな音が響いた


彼女が振り返ると、部屋のドアが閉まっている


「なっ!?」


驚いたレヴィアタンは急いでドアの元まで戻り、ドアを開けようとした


しかし既にロックされており、開けられない


「な…!し、閉まっちゃった…!」


中に閉じ込められ、彼女はあわてる


不用意に室内に入ったのはやっぱりまずかった


「く…!ま、まずいわ……早くしないと」


一刻も早くコアを処理しないと敵がやってきて袋の鼠になる


彼女は急いでコアの元へ走り、処理の準備に入ろうとする


しかし、彼女は足を止めた


コアの前に一人の人物が立っていたからだ


「……!!」


そこには彼女の見覚えのある者がいた


「くく、よお。よくここまでたどり着いたな」


「な………あ、あなたは」


目の前にいるのは以前戦ったことがある男だ


レヴィアタンは彼のことをよく覚えている


「ザ、……ザーベル…!」


「ああ、ザーベルだ。よく覚えてたな」


ザーベルは自分を覚えていた妖将に頬を緩める


「な……ど、どうしてあなたが…?倒したはずよ」


「そうだな。俺は確かに以前お前に倒された」


薄く笑み、彼はレヴィアタンを見据えて言う


「だが復活したんだよ。高度な技術によって」


「え……?」
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