テニス小説

□仲良しこよし
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なんとなく、ふらふらと外を歩いていたら、聞きなれた元気いっぱいの声が耳に届いた。



「あ、小春やぁ!!」
「あら、金太郎さんやないの。どうしたん?」
「今日はなぁ、銀と遊ぶんや!だからここで待っとるんや!」
「あらあら、ええわねぇ」
「せやろ、せやろ!?小春はどうしたん?」
「アタシは…まぁ、ちょっと外出したい気になってな」



ふふ、と、ごまかすように笑うと、金太郎さんは「そうなんか」と、さして気にした様子もなく笑った。



「せや!小春、暇なんやったら、ちょっと付きおうてくれへん?銀が来るまで暇なんや!」



な、お願いや〜と、大きな目をきらきらさせて言われたら、可愛いもの好きなアタシでなくても、きっと首を縦に振ってしまうだろう。

もちろん、アタシも二つ返事でOKした。
断る理由もなかったからね。



そして、アタシと金太郎さんは、近くのベンチに腰掛けて、師範を待つことになった。





【仲良しこよし】
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