*書斎*
□Little Wish☆☆
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『…えぅう〜(泣)』
『…綱、ニンジンぐらい食べなよ』
フォークかじってないで口動かさないと大きくなれないよとジトリと目をやる
『…つなおっきくなれなくていーもんっ』
ーは?
『…つながおっきくなったらきょおやおにいちゃつなといてくれなくなっちゃうでしょう…?』
『っ…』
そんな訳ないでしょと口を開こうとする僕の唇をあの人が柔らかに止める
諭す様に
柔く叱る貴方の声
邪魔するな
綱が
僕の綱が今にも泣きそうなんだ
そんなに俯かないで
つぶらな瞳に溜めた涙が
ほら
今にも 今にも
零れ落ちてしまいそうなのに
いつか一人で立たなくちゃいけないのなんか僕だって嫌でもわかる
でも
『…ね、綱。ニンジン一口でも食べれたらさ』
僕は綱がいなくちゃダメで
『…にゅ?食べれたら…?』
『…お出掛けしようか、二人で』
『!!//食べるっ!!つなニンジンさん食べるっ////』
綱にも僕がいなくちゃダメになって欲しいって
願う事がどれだけの罪だというの
End
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