軽く音を立てた唇を見下げて彼は頬を赤く染め上げた。
ユニフォーム姿は幼いころからなので既に見慣れているし、それに似合う刈り込められた頭。思わず撫でてやると、やめろ…っと照れた表情を逸らされた。
「勝ち抜けおめでとう、のご褒美」
「ぅ、あ…」
「キスが良いって言ったのは花井の方なんだからね」
「解って…る、よ!」
訂正、赤いのは頬ばかりではなく。耳までも。
視線もろとも固まったまま動く気配がないのでからかいを兼ねて熱い頬に唇を寄せる。
「だぁぁぁ!また何すんだお前はっ!」
「あ、照れた」
再び増す赤みに胸がときめいた!
(081103)
きゅん…っ!