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□COME CLOSER
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青が。


青が!



「嫌だ…嫌だッ」

「俺が、か?」



違、う、違う。
違う違う違う違う違う!
違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!!



頭が割れそうだ。

もう鼻先が触れ合う距離。なのにその先は何もない。ただ、僕を見つめるだけ。



違うんです。


でもお願いです。
知らさないで下さい。許さないで、下さい。

僕の存在意義なんて、罰を下す事だけなんです、罪を償うだけなのです。


これ以上の意義は重いです。



好きなんだよ、お前が」



何も聞こえない。
御子柴隊長の言葉が、理解出来ない。まるで聞いた事もない、異国の言葉を聞いているようだ。



「羽沙希…」

「やめ…っん、」



甘ったるい声で僕の名前を呟きながら、制止の声を無視して御子柴隊長は唇を合わせてきた。

今まで幾度となく勝手に繰り返されてきた行為だけど、僕は全然慣れない。



甘やかさないでと、何度も訴えてるのに。



「んんっは…んっ」



舌を絡め取られる度に響く水音に、何度も何度も青が。



青が、脈打つ。


潰して。
潰される。
潰して。
潰れる。



ぐしゃって。




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