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□COME CLOSER
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「ここ以外、ならオッケーか?」
「……………」
にやにやしながら顔を覗き込まれて、顔を反らすとガシリと両手で連れ戻される。途端視界に広がる、絶景。
なんて綺麗な人なんだろう、と今でも何故自分が選ばれたのか分からない。
聞けばこの人はきっとまた笑うのだろうけど。
「今すぐしたい」
結局拒否権なんて僕にはない。
青が赤に負けるのは、時間の問題だったのかもしれない。
ぐるぐる廻る青は、宙を泳いで激しい赤に潰された。
泳いで、迷って、
望んでいた圧迫感を手に入れて、
潰れた。
end
〜おまけ〜
「ちょっ…何し…!?」
「いや…ほら、何てぇの?俺、男だし?」
「いっ意味、分かりませ…!」
「大丈夫!俺鬼畜そうに見えて案外滅茶苦茶優しいから!」
「誰もそんな事聞いてません!!」
「ちょっとだけだから、なっ」
「や…んんっ」
「……入れない」
部屋の外には第一部隊人数分の缶コーヒーを持った式部隊長が、いつまでも立っていたそうです。
end