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□COMFORT
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皆から恐れられ、憧れの的である総隊長殿のいやらしい顔が拝めた瞬間だったが、生憎羽沙希は下を向いていたし、他の刑務官はとっくに仕事に戻っていた。残念。

暫く悩んで悩み抜いた結果、羽沙希はよし、と顔を上げた。














「………………」

「……………?」

「………………………」

「……………??」

「………………羽沙希。」

「はい。」

「……いや、うん…可愛いんだけどさ…」



はて、可愛いとな。
羽沙希は首を傾げながら更に行為を続行する。羽沙希が動く度に笑太の柔らかいさらさらした髪が靡く。

撫でている。

自分よりも十数センチも高い相手の頭に手を置いて優しく撫でる。あれ程葛藤した結果がこれだ。
そして羽沙希が慰めると言う言葉を純粋に勘違い(?)している事に気が付いた笑太は何か思い付いたようににやり、と笑った。



「もっと撫でて」

「はい」

「もっと、こっち来いよ」



そう言うと笑太は羽沙希の腰に腕を回すとぐっと自分の方に引き寄せた。



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