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□NOTICE!!
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ぎろり、と睨まれた。俺だけ!何で!?
……落ち着け、柏原謙信。相手は二十歳の小僧。まだ成熟しきってない青年だ、大人になれ、俺…!
「藤堂の食が細いって話をしてたんだよ」
なー?と同意を求めると、藤堂はこくり、と頷いた。その仕草、式部隊長が見てたら絶対お前を抱きしめてたよ。うん、そのぐらい可愛かったぞ、この19歳め!
するとふぅん、とまだ何か納得のいかない顔をしてた上條だったけど、何かを思い付いたみたいににやり、と笑った。
「どうりで腰とか、こんなに細いんだ?もっと食べた方が良いんじゃない?」
女の子みたいだよ、と藤堂の腰をいやらしい手付きで撫でてやがる…!って藤堂!何普通にそうですか?て返してんだ!危ないぞその粘着質変態は!!早くパパ呼べパパ!あっダメだ、パパも変態だ!!!
(※パパ=総隊長)
「顔だってこんなに小さいし…」
あっこら!顔触んな!顎を持ち上げんな!顔近いからー――――――――!!!
だーもう!こんな時に何やってんだよ総隊長と副隊長は!
そう思いながら俺が止めるしか、と手を伸ばした瞬間。
「だあぁぁぁあぁぁぁぁぁぁ上條ぉぉぉぉぉあぉおおぅぉおらぁぁぁぁぁ!!!!!」
何て叫び声だ!!!
食堂のドアを蹴り込んで中に入ってきたのは噂の総隊長と物凄い形相の副隊長。危なかった、もう少しで藤堂が上條の餌食になるとこだったよ。本人が気付かない内に…(天然って、怖いね)
これで安心、と思いきや。俺は咄嗟に、唐突に気付いた。
「何で笑太くんまでここにいるのさ…」
「羽沙希の助けを呼ぶ心の叫びが聞こえたからだよ。それよりも、上條はそこで何してんのかな〜?」
「すいません、電波な方とはお話したくないので話し掛けないで下さい」
悪化?悪化してるよね、これ。
怖いのが増えただけだった。
俺はもう疲れたよ、今の間に…そう言えば、渦中の人物、藤堂は…
もそもそ…
飯食ってるー―――――――――――!!!
(しかも上條まだ腰撫でてるー―――――――――――!!!)