夢2
□大丈夫だよ、僕が側にいるから
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「ねぇ、直保。ここにオリゼー達いる?」
「ん?あぁ」
今、俺達は俺の部屋でのんびりと休日を過ごしているのだが、沙耶は菌達が気になるようで、さっきから聞いてくる。
「ふーん……」
「まぁ、焦んなよ。また見えるようになるだろうからよ」
そう沙耶は菌が見える。いや、正しくは見えていた。ついこの間いきなり見えなくなりそれからずっとこの調子だ。
「直保……」
はっと気付けば沙耶が俺の目の前にいた。
「ど、どうしたんだよ」
沙耶の肩に手を置けば、微かに振るえている事に気付いた。
「沙耶……」
「ただ、やす……っ」
ぎゅうっと俺の服を掴み、泣きそうになるのを一生懸命に我慢する沙耶。それは本当に辛そうで、悲しそうで、見ていられなかった。
「私、オリゼー達に会いたいよ……」