夢3
□告白のタイミング
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「遊部先輩って、何かスケベそうな顔してますよね」
告白する前に言われた一言。で、何か用ですか?と首をかしげる沙耶ちゃんが、まだ可愛く見えるのは本当に愛しているからだろう。
「い、嫌やなぁ。そないな顔してへんよ」
「まぁそんなご託はどうでもいいんで早く用件を言って下さいよ」
取り敢えず今告白したところで、冗談だと言われて無かった事にされるのが落ちだろう。
「いやぁ、沙耶ちゃんと話したかったさかい。やから、呼んだんや」
「そうですか。さよなら」
予想通りにそう言うと沙耶ちゃんはスタスタと歩き始めた。が、いきなり自分の方をくるりと振り向きフワリと微笑み、
「私、遊部先輩が好きです」
と今にも消えそうな声で言った。
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(沙耶ー!俺も好きやーっ)(ちょ、わ、声大き過ぎます!)