夢3
□白い華
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「さっむーい!!」
「そんなに寒いですか?」
「寒いよ!なんで八戒は平気なの?」
「なんでと言われても…沙耶と一緒だから?」
「はぁ?!てか、…そんな恥ずかしいことをさらっと言うなぁ!!」
真っ赤になって怒っても、対する八戒はあははと笑うばかり。
悔しくなって、ぷいっと外を見れば
「あ、」
「どーしました?…あ、雪ですね」
音もなく舞い落ちる白い華
暫く2人でそれをぼーっと見ていたが、突然肩に重みを感じた。見ればコートがかけられている。
「雪だるまでも作りませんか?久しぶりに」
笑顔での問いかけ。でも答えは決まっていて、
「もちろんっ!」
手を繋いで、雪の降る中、それでも心はあったかくて。
2人だけなのに、楽しくて、やけに騒がしくて。久しぶりに、お腹が痛くなるくらい笑ったね。
その後二つの雪だるまが、玄関の前に寄り添って置いてありました。
end..
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