夢4
□素直になって
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いつも通りの毎日。いつも通りの授業。いつも通りいつも通りと縛られているのは窮屈だと思う。
しかし私には変える事が出来なくていつもの毎日を送っている。今日もまたこの眠くて堪らなくなる算数を受けて終わるのかと思っていた。
「おい、沙耶!」
誰だ、いきなり人の名前を呼び捨てにする馴れ馴れしい奴はと声のする方を向けば私とは絶対無縁と言っていい人、相馬空海がいた。
「…………なに?用があるなら手短にね」
この人は私と性格が違いすぎて良く分からない。顔も見ずに呟けば相馬は私の前へと来て私の手を握った。
瞬間、徐々に熱くなる頬と羞恥心が私を襲う。離してと言うが逆にさっきよりもしっかりと手を握られた。
「何がしたいの?おちょくりたいなら他を当たって」
次から次へと私は罵倒を浴びせるが相馬はただ私の目を見ているだけだった。何だか相馬を罵るのにも疲れてようやく口を閉じれば、代わりに相馬が口を開いた。
「俺、沙耶が好きなんだ」