夢4

□背中を見つけて
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「あれ?妹子だー」
 
 
 
 
 
ふらりふらりと歩いていると廊下で妹子を見つけた。どーんと後ろから抱き付くと妹子はとても驚いたように目を見開き、抱き付いている私を見た。
 
 
 
 
 
「あ、あぁ、ビックリした……沙耶か。どうしたの?」
 
 
 
 
 
「いんやー、ただ妹子がいるなーって思って」
 
 
 
 
 
抱き付いちゃった、と言うと呆れたような、しかし優しい笑みを浮かべて私を離して向き合ってくれた。
 
 
 
 
 
「書類重そうだね」
 
 
 
 
 
「太子が書類整理してくれないからね……」
 
 
 
 
 
おかげで僕がとばっちり受けてるよとブツブツと文句を呟いた。そんな妹子を見ていると太子であろうがぶっ飛ばしたくなる。
 
 
 
 
 
「……そっか。妹子も大変だね」
 
 
 
 
 
「ごめんね……。最近あんまり構ってあげられなくて」
 
 
 
 
 
瞬間、唇に違和感を感じれば目の前には妹子の顔しか見えなかった。
―――――――――――
(太子、この書類を一時間で終わらせて下さい)(そ、そんな殺生なぁ……何でいきなり……)(沙耶に会う時間が欲しいんです)(沙耶?!私も会いたい!)(死んで下さい太子)(えぇぇぇ……)
 
 
 
 
 

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