夢4

□静かな夢
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なんだろうここは。暗い。どうやら完璧に道に迷ってしまったみたいだ。ぐるりと周りを見渡せど人一人の気配もせず、無音の中に私がいる。
 
 
 
 
 
「誰かぁー……」
 
 
 
 
 
か細い声が小さく私の耳に残る。駄目だ。このままだと私はおかしくなりそうだ。そう感じ必死になって走り回るが行けども行けども光は一向に見えない。
 
 
 
 
 
「どうしたのですか?」
 
 
 
 
 
途端、背後から声が聞こえた。そこには同年代くらいの男が一人。
 
 
 
 
 
「クフフ。迷子になってしまったのですか?」
 
 
 
 
 
気付くと彼はにこりと微笑み私の前にいた。恐怖のせいか上手く声が出ずに口をぱくぱくとさせる。彼はそんな私の背中を優しく撫でた。するとスゥッと気が楽になり、口が勝手に開き
 
 
 
 
 
「ここはどこなのですか?」
 
 
 
 
 
と、問い掛けていた。彼は一層笑みを深くして私の耳元まで顔を近付け囁くように言った。
 
 
 
 
 
「ここは――――……」
 
 
 
 
 
そこで記憶は途切れ、目覚めた時には自室のベッドに横たわっていた。
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実に現実味がある夢。
 
 
 
 
 


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