夢4
□桜は人を惑わせる
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「金蝉……どうしたの?」
心配そうに俺を見上げて覗き込まれる顔。それに先程自分がした罪悪感を感じ顔を背ければ頭を撫でられた。
「……おい、何してんだ」
「んー?金蝉は可愛いなぁって」
ふふっという鈴を鳴らしたような笑い声。自分より小さく、華奢な手。全てが愛しく思える。
「……まぁいい。さっさと戻るぞ」
「待って、」
なんだよと振り向くと沙耶は、もう少し二人だけでお花見しようよと微笑んでいた。
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二人で見た桜は先程よりも綺麗に見えた。
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神原様三萬打企画参加感謝!