小説
□なごり夏
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最初からいけ好かないガキだった。
俺のことをあからさまに嫌っていたくせに(恐がっていたのかもしれないが)、小さな体に見合わぬバカ高いプライドのせいか、視界に入れば必ず真正面からぶつかってきた。
俺はと言えば、恩人である近藤さんの前でその教え子に手を挙げる訳にもいかず。
せめて大人らしく(15といや立派な成人だった)受け流そうとする配慮も、あいつの過激な悪戯(もはや犯罪といいたい)にあっさり吹っ飛ぶ。
本当に嫌なガキだった。
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