小説

□越ゆる年
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 ぴちゃぴちゃと濡れた音が車内に響く。

「・・っ、やだ・ぁあ・・これ・・・やだっ」

 狭い助手席の下にでかい体をおいて、土方はおれの股間に頭を埋めていた。
 いつもより丁寧な口淫は、快楽になれてしまった身体には辛いのだが、いくら言ってもやめてくれない。 逆に流れる快楽の根元を締められてしまった。

「なんだよ。コレが好きなんだろう?コッチの口は喜んでるぜ。
 素直にならねぇとイかせないからな」

「ひゃっ!?」

 ナカに入れられた指でぐるりと掻き混ぜられて、脚が跳ねる。
            「はぁ、っあん、くふっ」

 おれ自身のさきの部分に堅い何かが当たって痛いほどの刺激。

「ああっ!!もっ・・・イかせて、・・・くだせぇ、」

 涙を流したおれの懇願に土方はようやく腰を上げた。

「ちょっと待て。せっかくだから、一緒に・・・」


 ズボンを下げた土方はおれを抱き抱えてクルリと反転した。
 上下の視界が入れ替わる。

「?」

「そのままじゃ、狭くて入らねぇから。たまには自分で入れてみろよ。出来るだろ?」

 そんなこと言われても、どうしていいか分からない。いつもは訳が分からないうちに貫かれているのだ。
 けれど、突然快楽を断たれた身体は疼いて止まない。
 最奥に土方さんが欲しい。

「手っ、取って・・・」

「ん・・・」

 両手を解放して、土方自身に添える。
 天を突くそれの大きさや熱さを直に感じてしまって恥ずかしい。
 おれをみて、この人もこんなに感じてるんだ。

「あんま、こっち見るなっ!」

 ガン視してくる土方を殴ってゆっくり腰を下ろす。
 しっかり解されていたおれのアナは、待ち望んでいたかのように土方のソレを飲み込んでいく。

「あっ、あっ、あ・・・」

 目も暗むような快感に思わず動きを止めると、上の方で土方が笑った。

「もう終わりか」

「うっさいっ・・・くっ・・・」

「やらしー顔。このままでもいいが、焦らされるのは性に合わねぇな」

 腕を引かれて一気に貫かれた。

「ひゃんっ!!?」

 おれの体重がその部分に架かって、必然的に結合が深くなる。突然の快楽にナカをぎゅっと締めてしまって、土方さんもうめき声を洩らす。

「・・・やりやがったな」

 低い声は欲情に濡れていて、背筋がゾクゾクする。
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