小説

□恋し人2
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 イかされないままの敏感な身体が焦れたように身を捩っている。

「ねぇっ、もうっ、はやくっ・・・!」

「言えよ」

 俺も総悟の痴態に限界が近いのだ。
 女ならいざ知らず、可愛いとはいえ男相手に一物をおっ立てている自分が信じられない。
 多少、自虐的な気分になりながら、敏感な土踏まずを丁寧に舐め上げ、総悟を見上げた。

「あっ・・・・」

 濡れた紅い瞳と視線が絡む。
 熟れた唇が、観念したように震えた。

「イイっ・・・・・・・イかせて・・・・」

 ごくりと、咽喉が鳴る。

「総悟・・・・・っ」

 総悟自身に喰らいつき、先走りの垂れる穴を押しつぶすように舌で刺激した。

「あっ、いやっ、いやぁああ!」

 根元から手を放し、両手で睾丸をもみしだく。
 尿道を抉るようにして犬歯を立てれば

「っああああああああああああああああああ!」

 甲高い悲鳴を上げて総悟は達した。

「あっ、あっ、あっ、あっ」

 びくびくと身体が跳ね上がり、焦らされた分長い快楽を吐き出す。

 畳や黒い着流しは今や白濁に塗れている。
 欲望を吐き出し終えた総悟はくたりと身体を投げ出していた。
 その放心状態で無防備な身体を大きく押し広げる。

「ひじかたさん・・・・・?」

 うつろな瞳がこちらに問うたが、こちらももう無理だ。
 総悟の身体に纏わり付く液体を救い上げて、指で後ろを探る。
 宥めるように入り口を突きつつ、するりと中に入れた。
「っつ・・」

 何をされるのか分かって、総悟は顔を顰める。

 俺の耳元まで口を寄せてきて

「・・・ヘタだったら殺す・・・」

 恥ずかしいのかこんな状態になってまで、悪態ついて耳朶に噛み付いてきた。
 赤く染まった顔で、拗ねたように視線も逸れているが、それでも拒絶の色は無い。
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