でぃあ　まい　すいーと　はにーへ☆

『世界の救済おめでとう★』

やぁ、ひさしぶり。
びっくりしてくれたかな。
これ、結構よくできているだろう？
複写眼保持者でこの手の魔法に慣れているお前と、何でも切り裂くフェリス二人が揃わないと、開けず読めないように知恵を絞ったからね。
二人とも元気そうで何よりだ。
ああ、ちなみに『３０秒以内に開けないと世界が滅びる』って言うのは、嘘だから。
時間を越えるとこの手紙が燃えてしまうだけだ。
ドキドキしただろう？喜んでもらえて嬉しいよ。

本当は・・・
お前たちにこの手紙が届くことは、万が一にもないと分かってる。
俺はその道を選ばなかった。
けれど、もし、この手紙をお前たちが読んでいるなら、それはとんでもない奇跡が起きたんだろう。
俺がお前を喰らっていないということは、世界は無事で。
悪夢のようなこの戦争がどうにか終わっていて。
お前たち二人とも生きていて。
ローランドも滅びていなくて。
それがどんなに不可能なことか・・・俺が一番よく知っている。
この手紙を書くことが、俺にとって最後の悪足掻きだ。
ルシルに知られれば、王様失格となって、首を刎ねられること間違いなしの悪戯。
そして、お前たちに対する最後の嫌がらせだ。