その他

□再会
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 初めてあいつに出会ったとき、天女だと思った。

 見たこともない輝く銀の髪と睫。
 雪でできた彫刻のような美貌。
 冴えた湖水の碧眼。

 そして、関わっていくにつれて、優しげな容姿とは正反対の苛烈な剣技を知り、ますます魅せられていった。

 あのときはまだ、恋情だと気付かなかった。

 傷つき傷つけられ、血と憎しみに溢れた世界で、あいつはたった独り綺麗なままだったから。

 あいつは俺の心を一瞬で奪って復讐心を浄化し。
 そして何も云わずどこかへ去った・・・。



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